これらの疑問を解決します。
実は、アミノ酸にはダイエット効果はもちろんのこと、私たちの生活をイキイキと過ごすためのスゴすぎるパワーを秘めていることをご存知ですか?
アミノ酸にはさまざまな効果がありますが、とくに、ダイエットにおいて有効な効果は次の3点が挙げられます。
- 脂肪燃焼効率アップ
- 筋力アップ・基礎代謝向上
- メタボ対策・メタボ予防
もちろん、今でもアミノ酸には毎日お世話になっています。
この記事では、アミノ酸で得られる効果についてわかりやすく解説し、ダイエットにも有効なアミノ酸活用法をお伝えします。
アミノ酸サプリ歴14年のロジックが徹底解説いたします。
アミノ酸の効果
アミノ酸にはさまざまな効果がありますが、その中から私たちの人生を豊かにしてくれる効果を抜粋して紹介します。
アミノ酸の効果
- ダイエット
- 運動
- 美容
- アンチエイジング
- 免疫力アップ
- 二日酔い防止
ダイエット
この記事のメイントピックですね。
アミノ酸のダイエット効果
- 脂肪燃焼効率アップ
- 筋力アップ
- メタボ対策
この後の章で詳しく解説します。
運動
ゴルフやジョギングなど、長時間にわたって行うスポーツはカラダへの負担がとくに大きくなり、筋力や持久力などが必要になってきます。
運動前と運動中にアミノ酸を補給してあげることで、筋肉の損傷を防ぎ、スタミナの維持(*1)(*2)ができます。
また、アミノ酸は筋肉の修復速度を速めてくれるので、筋肉痛の軽減にもつながります。
美容
「肌年齢」という言葉があるくらい、肌はとてもデリケート。
実は肌を構成する角質やコラーゲン、天然保湿成分、これらすべてがアミノ酸によって作られています。
つまり、アミノ酸を補ってあげると肌の美容と健康に効果があるのです。
アンチエイジング
年を重ねると筋肉の減少や筋力の衰えを感じてしまいますよね。
参考
年齢と共に筋肉が減少してしまう現象は「サルコペニア」と呼ばれています。
筋肉の減少は運動頻度を下げ、転倒や骨折のリスクが増えることなどにつながりやすくなります。
QOL(クオリティオブライフ:人生の生活の質)を防ぐ意味でもアミノ酸が注目されています。
「年だから…」とあきらめるのはまだ早い!
私たちの筋肉はアミノ酸によって作られています。
その中でも分岐鎖アミノ酸(BCAA)は筋肉を作りなさいと命令するスイッチの役割を持っている(*3)ため、アンチエイジングには欠かせない成分です。
免疫力アップ
カラダの中に侵入した病原菌やウイルスと戦ってくれる免疫細胞もアミノ酸から構成されています。
日本アミノ酸学会産学連帯シンポジウム2008の報告によれば、アミノ酸のシスチン・テアニンの摂取で風邪をひいた人の割合が少なくなりました。
また、風邪の症状についても、悪寒や発熱などを訴える人が少なくなっていることが確認されました。
さらに、アミノ酸を多く含むホエイプロテインの摂取でラクトフェリン・ベータラクトグロブリンなどの免疫力アップ成分(*4),(*5)が摂取できることもわかっています。
アミノ酸がヒトのカラダの免疫力をアップさせて、病気にかかることを予防し、かかったとしてもその症状を抑えていることが考えられます。
二日酔い防止
アミノ酸のアラニンやグルタミンは、肝臓のはたらきを促進する(*6)ことがわかっています。
そのため、これらのアミノ酸を摂取することで、肝臓でのアルコール分解効率を上げ、二日酔いの防止・回復に役立ちます。
アミノ酸とは
私たちのカラダはタンパク質から作られています。
タンパク質の主なはたらき
- 筋肉・骨・歯をつくる
- 皮膚・髪の毛・爪をつくる
- 血管・血液をつくる
- 酵素をつくる
- ホルモンをつくる
- 抗体(カラダに入ったウイルスや細菌をカラダから追い出すための物質)をつくる
このタンパク質を構成しているものがアミノ酸です。
<画像出典:キューピー 素材の特徴・用途HPより抜粋>
必須アミノ酸と非必須アミノ酸
私たちのカラダを構成するアミノ酸は20種類あります。
このうち、私たちのカラダの中で構成することができず、食事から摂らなければならないアミノ酸を「必須アミノ酸」といいます。
カラダの中で作り出すことができるアミノ酸は「非必須アミノ酸」と呼ばれています。
アミノ酸の種類一覧
分類 | 種類(名称) | 主なはたらき |
必須アミノ酸 | バリン | BCAAの1つで肝臓で処理されず、筋肉に積極的に取り込まれて直接エネルギーになる |
ロイシン | BCAAの1つで「筋肉を作りなさい」と命令するスイッチの役割がある | |
イソロイシン | BCAAの1つで神経のはたらきを助け、筋肉の消耗を防ぐ | |
スレオニン | 酵素の活性部位などを形成する 胃液の分泌を促進し、小腸のはたらきを高めて消化吸収を高める 肝臓への脂肪の蓄積を予防を促進する | |
トリプトファン | 睡眠障害の改善や不眠を解消する効果があると期待されている やる気や集中力を高める効果がある | |
ヒスチジン | 交感神経の活性化による摂食抑制や脂肪分解作用が期待されている 満腹中枢を刺激して少ない量でも満腹感を感じる | |
フェニルアラニン | 気分の落ち込みを緩和したり、記憶力がアップしたり、痛みを抑える効果がある 神経伝達物質の前駆体(もとの材料になる) | |
メチオニン | 肝臓や腎臓のはたらきを助ける L-カルニチンの材料になる 肝臓に脂肪が蓄積するのを防いでくれる「抗脂肪肝栄養素」として効果がある | |
リジン | 糖の代謝を促進しカルシウムの吸収を助ける L-カルニチンの材料になる | |
非必須アミノ酸 | アスパラギン | TCA回路(クエン酸回路)にはたらきかけ、ミトコンドリアがATP(アデノシン三リン酸)の生成率を上げる |
アスパラギン酸 | カリウム(K)やマグネシウム(Mg)の吸収を高めて細胞内に運んでくれる。それにより、疲労の原因とされている乳酸を効率よく分解してエネルギーに変える手助けをするため、疲労回復に効果あり | |
アラニン | グリコーゲンの分解を促進するグルカゴンというホルモンの分泌を促進する 生体エネルギーを作る上で重要な役割をもつアミノ酸 | |
アルギニン | カラダの免疫力を高める 成長ホルモンの分泌を促進 脂肪燃焼酵素である「リパーゼ」を活性化させるはたらきがあり、カラダの脂肪を効率よく燃やしてくれる効果が期待される | |
グルタミン | カラダの免疫力を高める 筋肉の分解を抑制 タンパク質を作り出すためになくてはならない存在 腸の修復を促進し、腸のはたらきを活性化する効果がある | |
グルタミン酸 | アンモニアと反応することでグルタミンを生成し、アンモニアの解毒、尿としての排泄を促進する効果がある | |
グリシン | 睡眠の質を改善する効果がある コラーゲンを構成するアミノ酸のうち1/3がグリシン | |
システイン | 生体にとって解毒及び抗酸化作用に重要なグルタチオンの構成アミノ酸の1つで組織の抗酸化反応を助ける | |
セリン | セリンがアセチルコリンの生成と脳内の神経細胞にはたらきかけることで、睡眠の質が改善される | |
チロシン | やる気や集中力を高め、うつ状態(無気力・無関心な状態)を予防・改善する効果がある ストレス改善や疲労感を緩和するはたらきもある | |
プロリン | 内臓にたまった脂肪を燃焼させる効果があると期待される | |
その他 | オルニチン | 成長ホルモンの誘導体で成長ホルモンの分泌を促進する |
カルニチン | L-カルニチンが脂肪酸と結合することでミトコンドリア内部に脂肪酸を運び、脂質をエネルギーに変換する | |
タウリン | L-カルニチンが脂肪をミトコンドリアに運ぶ作用を促進する | |
シトルリン | シトルリンから生成されるNOによって血流が改善することで、運動のパフォーマンスが向上する | |
ベータアラニン | 単位時間当たりの運動効率を上げてパフォーマンスを高めることで、筋肉アップや代謝改善につながる |
コラム:最近よく聞く「EAA」ってなに?
私は毎朝必須アミノ酸のEAAを飲んでいます。
EAAはEssensial Amino Acidの略で必須アミノ酸9種類のこと。
以前このようなつぶやきをしました。
私は朝活の前、起きた直後にEAAを飲んでいます…と呟いたら「EAAって何ですか?」って質問をいくつかいただいたので、回答を。EAAはEssencial Amino Acidの略で必須アミノ酸9種類のことです。プロテインには20種類のアミノ酸が入っていますがEAAは9種類。プロテインよりも吸収が早いのが特徴です😋 pic.twitter.com/QeOzzfXlXS
— ロジック@シリコンバレー (@logicdiet) August 3, 2020
必須アミノ酸は私たちのカラダになくてはならない大切な栄養素。
しっかりと補給してあげましょう。
アミノ酸が不足するとどうなるの?
普段の食事でしっかりとタンパク質が摂取できていればアミノ酸が不足することはありません。
ただ、食事が偏っていたり、ダイエットのために過度な食事制限を行ったりすると、栄養バランスが崩れ、アミノ酸が不足してしまいます。
また、負荷の高い運動をすると、アミノ酸がエネルギーとして使われるため、筋肉痛を引き起こしたり疲労を感じやすくなってしまいます。
次のチェックリストで1つでも当てはまると、アミノ酸が不足している可能性があります。
もしかして、アミノ酸不足かも?
- なんだか最近は集中力が続かない
- 運動しているのに体力が落ちてきた
- ちょっとしたことでもイライラしてしまう
- 最近は忙しいので食事は簡単に済ませてしまいがち
- ボーっとしてしまうことが増えた、思考力が低下してきた
- ダイエット中はとにかく摂取するカロリーを低く抑えようと意識している
- 肌や爪がガサガサしてきた、髪にツヤはハリがなくなってきたと感じている
アミノ酸が不足すると、次のような症状が引き起こされます。
- 筋肉の減少 → 基礎代謝の低下 → 痩せにくく太りやすいカラダに
- 肌や髪、爪のトラブル
- 集中力・思考力の低下
- 精神的に不安定になる・うつになりやすい
- ストレスがたまる
- 疲れやすい
- 貧血
- 顔や手足のむくみ
- 病気にかかりやすくなる
- リバウンドしやすいカラダになる
筋肉の減少
歩く、座る、立つ、食事をする、ダイエットについて検索するなどの日常生活におけるすべての動作は、筋肉が伸びたり縮んだりすることによって成り立っています。
この筋肉を作っている材料となるものがアミノ酸です。
木材や資源がなければ家が建たないのと同じで、アミノ酸がなければ筋肉も作られません。
また、カラダの中でアミノ酸が不足してくると、私たちのカラダは筋肉を分解してアミノ酸を作り出します。
そのため、アミノ酸が不足している状態が続くと、全身の筋肉量が減ってしまいます。
筋肉量が減ってしまうと、基礎代謝が減りエネルギー消費量が下がってしまうだけでなく、今までできていた動作がうまくできなくなってしまったり、ダイエット後にリバウンドするようになったりします(詳しくは後ほど解説します)。
アミノ酸を不足させないためにも、タンパク質をしっかりと補給する習慣をつけましょう。
肌や髪、爪のトラブル
タンパク質の摂取量が減り体内のアミノ酸が不足すると、髪がゴワゴワしてきたり、肌のハリやツヤが低下してきたりします。
これは「コラーゲン」が減ることで引き起こされる症状。
コラーゲンは細胞と細胞を結び付けたり、支えたりするために使われている、いわば、細胞同士をつなぐ接着剤のような存在です。
そのため、コラーゲンが不足すると肌の弾力が減り、うるおいとハリが低下してしまいます。
皮膚を構成するためのタンパク質が減ってしまうと新しい皮膚が作られないので、いつまでも古い皮膚が残るようになり、肌が荒れてしまう原因に。
また、髪の毛や爪を作るもとになる細胞(髪の毛は手母細胞、爪は爪母細胞)は、コラーゲンを多く含む真皮と呼ばれる部位にあるため、髪や爪に栄養をうまく供給するには、コラーゲンの質と量が重要です。
さらに、髪の毛や爪をつくるためには、「ケラチン」というタンパク質が必要です。
このケラチンもアミノ酸から作られる物質。
髪や爪もアミノ酸がなければ作られないのです。
集中力・思考力の低下
私たちが集中力や思考力を得ることがでいるのは「神経伝達物質」と呼ばれる物質が脳に送られることによって決定します。
何か行動を始めるときに感じる「やる気」やリラックスした気分を感じることができるのも、すべて脳に送られる信号である神経伝達物質によって決まります。
そのため、アミノ酸が不足すると集中力や思考力が低下します。
なぜなら、これら神経伝達物質も体内のアミノ酸を材料にして作られているからです。
ダイエットを始めて物事がうまくいかなかったり、知らず知らずのうちにボーッとしてしまったりするときは、アミノ酸が不足しているサイン。
ダイエット中はアミノ酸が不足しがちになりますから、しっかり補給しましょう。
以下にダイエットに関する神経伝達物質を紹介します。
神経伝達物質 | 主なはたらき |
甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン | ・元気づけたりやる気をだしたりする ・行動力と意欲はこのホルモンによって生み出される ・やる気ホルモンとも言われている |
β―エンドルフィン | ・楽しい、気持ちい、うれしいといった「快」の感情を強める ・痛みを和らげる鎮痛作用 ・ドーパミンを出やすくする(ドーパミンの抑制を抑制する) |
ドーパミン | ・快感を与える ・意欲向上、モチベーションアップ ・集中力の向上 ・記憶力の向上 ・抗ストレス効果(ストレスを打ち消す) ・報酬系ホルモンとも言われている |
ノルアドレナリン | ・感情の昂(たか)ぶりやイライラを生み出す ・物事へのやる気や意欲を高める ・食欲の低下 ・心拍数・血圧の上昇 ・注意力や判断力、集中力、作業効率を高める |
アドレナリン | ・カラダをすぐに動ける状態にさせ、運動能力を向上させる ・筋肉の収縮力をあげる ・呼吸数の上昇 ・消化器官の機能を制限 ・心拍数・血圧の上昇 ・集中力アップ、頭の回転を速くする ・血糖値を上昇させ、食欲を低下させる ・脂肪燃焼促進 |
精神的に不安定になる・うつになりやすい
ダイエットを始めてしばらくすると、ちょっとしたことでもすぐにイラっときたり、逆に何に対してもやる気がなくなったりと精神のバランスが崩れることがあります。
これは、神経伝達物質である「セロトニン」が不足してしまうことで引き起こされます。
セロトニンの材料となる物質がアミノ酸の「トリプトファン」。
このトリプトファンは体内で生成されないアミノ酸のため、食事で摂取する必要があります。
アミノ酸不足がトリプトファン不足を引き起こし、トリプトファン不足はセロトニン不足を引き起こすため、結果としてアミノ酸不足が精神的に不安定な状態を作り出してしまいます。
ストレスがたまる
先ほど紹介した神経伝達物質は私たちの「心」の状態を保つために使われています。
カラダの各部位で必要に応じて使われている化学物質が減ることでも「心」の状態が不安定に。
この各部位で使われる化学物質は「ホルモン」と呼ばれています。
体内のアミノ酸が不足すると、ホルモンのバランスが崩れ、その結果としてイライラしてしまったり、ストレスがたまりやすくなったりしてしまいます。
なぜなら、ホルモンも体内のアミノ酸を材料に作られている物質のため。
ホルモンバランスを整えるためにもタンパク質の摂取を心がけ、アミノ酸を不足させないようにしましょう。
疲れやすい
アミノ酸が不足すると、疲れを感じやすくなってしまいます。
なぜなら、体内のアミノ酸が不足すると筋肉を分解して必要なタンパク質を作り出すから。
そのため、筋肉量が減ってしまうことで体力が落ちてしまいます。
また、神経伝達物質もうまく作られないため、やる気も低下します。
カラダを動かそうにも体力が落ちているために動きづらく、また気力もおちてしまっていることで、ドッと疲れを感じやすくなってしまいます。
貧血
血液は、私たちのカラダの中で全身に栄養や酸素を届けてくれる大切な体液です。
健康な血液を保つことがダイエットに限らず、健康なカラダを維持するための秘訣。
体内のアミノ酸が不足すると、めまいや息切れ、頭痛、肩こり、立ちくらみといった貧血の症状を引き起こしてしまいます。
なぜなら、血液中に含まれる各細胞に必要な酸素を運んでくれる物質「ヘモグロビン」も、アミノ酸からできているため、アミノ酸不足はヘモグロビンの割合を崩してしまうことに。
アミノ酸が不足し、ヘモグロビンの量が減ってしまうと、貧血の症状を引き起こしやすくなってしまいます。
顔や手足のむくみ
体内のアミノ酸が不足すると体内に水分がたまりやすくなるため、むくみやすくなります。
なぜなら、血液中の老廃物や体内の余分な水分をカラダの外へ排出する役目をもつ「アルブミン」が不足してしまうためです。
アルブミンは、食べ物から摂取したタンパク質が消化・吸収されて、肝臓によってアルブミンに合成されます。
このアルブミンもアミノ酸から構成される物質。
そのため、アミノ酸が不足することでアルブミンの合成もうまくいかなくなり、アルブミンが不足することで体内の循環機能がうまくいかず、結果としてむくみやすくなってしまうのです。
病気にかかりやすくなる
カラダの中に侵入してきた細菌やウイルスと戦ってくれる白血球は、命を守り続ける免疫細胞です。
この免疫細胞もアミノ酸によって作られています。
そのため、アミノ酸が不足すると体力が落ち、免疫力も落ちてしまうので病気にかかりやすくなってしまいます。
痩せにくい
ダイエット中に限らず、タンパク質の摂取量が減り、体内のアミノ酸が不足すると痩せにくく太りやすくなってしまいます。
なぜなら、次のような連鎖が起きてしまうからです。
タンパク質不足が筋肉量の低下を引き起こす
↓
筋肉量が低下することでカラダの動作が鈍くなってしまう
↓
体の動きが鈍くなることで、消費するエネルギーも減ってしまう
↓
筋肉量が減っていて動きにくくなっているため、ますます動くことが億劫になってくる
↓
消費するエネルギーが余ってしまうことで太りやすく痩せやすい状態になる
また、筋肉は動作に使うときだけでなく、じっと動かずに何もしていなくてもエネルギーを消費しています(これを基礎代謝といいます)。
例えるなら、基礎代謝は自動車のエンジン。
速く走るためにはエンジンの回転数を上げて出力を増やします。
走っていないとき(アイドリング)でも、エンジンがついていれば燃料を使い続けますよね。
さらに、エンジンの容量が小さければ小さいほど、アイドリング時に使われる燃料も少なくなります。
軽自動車とスポーツカーを比較すると、どちらが多く燃料を使うか容易に想像していただけると思います。
筋肉はカラダの動作だけでなく何もしていない状態でもエネルギーを消費しているのです。
つまり、筋肉量が減ってしまうと、何もしていなくても使われるエネルギーの総量(基礎代謝)も減ってしまいます。
そのため、今までは使い切れていたエネルギーが使い切れずに余ってしまい、余ったエネルギーは体脂肪としてカラダに蓄えられてしまうのです。
ダイエット中は食事制限などによりタンパク質の摂取が不足しがちになり、筋肉量が落ち、基礎代謝が下がることがダイエット後にリバウンドをしやすくなってしまう主な原因なのです。
アミノ酸がダイエットに効果的な理由
アミノ酸がダイエットに効果的な理由は主に次の3つが挙げられます。
アミノ酸がダイエットに効果的な理由
- 脂肪燃焼効率アップ
- 筋力アップ・基礎代謝向上
- メタボ対策
1つずつ確認していきましょう。
脂肪燃焼効率アップ
ダイエット中に1番気になることは、「余分な体脂肪がしっかりと落ちるかどうか」ではないでしょうか。
とくに、お腹の周りについた脂肪は気になるところだと思います。
まずはカラダに溜まる脂肪について確認してみましょう。
体脂肪は2種類ある
カラダに蓄積される脂肪は、大きく分けて2種類に分類できます。
おなかの周りやお尻の周りなどにつく「皮下脂肪」と、内臓に蓄積される「内臓脂肪」です。
皮下脂肪 | 内臓脂肪 | |
脂肪が付きやすい部位 | 皮膚の下(二の腕、太もも、お尻など) | 内臓回り(お腹周り) |
脂肪の落としやすさ | なかなか減らない(落としにくい) | 付きやすいが減りやすい(落としやすい) |
付きやすい人 | 女性に多い | 男性に多い |
どちらの脂肪もほとんどが中性脂肪でできています。
では、カラダに溜まった中性脂肪はどのようにすれば減らすことができるのでしょうか?
それを知るには、脂肪燃焼のメカニズムを理解する必要があります。
脂肪燃焼のメカニズム
体脂肪が燃焼されるメカニズムを簡単におさらいしておきましょう。
体脂肪が燃焼されるメカニズム
- 体内の活動エネルギーが足りなくなる
- 白色脂肪細胞に貯めてあった体脂肪(中性脂肪)を取り出す
- 中性脂肪を分解して燃料として使える状態にする
- 燃料をミトコンドリアで燃やしてエネルギーにする
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さて、体脂肪がミトコンドリアで燃焼されるまでのプロセスを順を追って見ましょう。
体脂肪として蓄えられた脂肪はほとんどが中性脂肪。
中性脂肪は「トリグリセリド」と呼ばれていて、アルコールの一種である「グリセリン」と「脂肪酸」が組み合わさったものです。
参考
脂肪酸は、オレイン酸やリノール酸といった〇〇酸と名の付く油のこと。
中性脂肪はそのままではエネルギーとして燃やすことはできません。
これが1度太ってしまう(体脂肪をつけてしまう)となかなか痩せられない原因です。
脂肪を燃焼するためには、グリセリンと脂肪酸に分解する必要があります。
このとき、中性脂肪をグリセリンと脂肪酸に分解するのが「リパーゼ」と呼ばれる消化酵素のはたらきです。
リパーゼはアミノ酸によって作られる消化酵素。
アミノ酸の「アルギニン」や「プロリン」は、消化酵素リパーゼを活性化する(*7)はたらきがあります。
このとき、「脂肪動員ホルモン」と呼ばれるホルモンが分泌されると、中性脂肪を脂肪細胞から取り出しやすくし、さらにリパーゼを活性化させて体脂肪を脂肪酸に分解しやすくしてくれます。
この脂肪動員ホルモンもアミノ酸によって作られています。
アミノ酸によってリパーゼが活性化することで、中性脂肪を分解し、燃焼できる脂肪酸の状態を作り出します。
また、分解された脂肪酸をミトコンドリアの内部に運ぶためには、アミノ酸の化合物である「L-カルニチン」が必要になります。
なぜなら、脂肪酸はミトコンドリアの膜を通過することができないからです。
ミトコンドリアの膜を通過できるL-カルニチンが脂肪酸と結合することで、ミトコンドリア内部に脂肪酸を運びます。
いわば、L-カルニチンはミトコンドリアの工場に資源の脂肪酸を運ぶ、工場の承認を受けたトラックのようなものです。
L-カルニチンはアミノ酸の「メチオニン」と「リジン」から作られる小さな化合物。
脂肪酸を燃やすためには、L-カルニチンによってミトコンドリアまで脂肪酸を運ぶ必要があるため、L-カルニチンの材料であるアミノ酸が必要不可欠です。
さらに、アミノ酸の「アスパラギン」は、ミトコンドリア内で行われる脂肪酸の燃焼効率を上げるはたらきがあります。
分岐鎖アミノ酸のBCAAには、脂肪燃焼を促進するはたらきを持つ成長ホルモンの分泌を促します。
また、40歳から59歳の男女4429名を対象にした調査で、BCAAの摂取量が多いと体重の増え過ぎを防止し、肥満になりにくいことが報告(*8)されています。
さらに、25名の競争力のあるレスラーがダイエットを行った際に、BCAAを多く摂取したグループは有意義な体重・体脂肪の減少が確認され、とくにお腹の脂肪が減った(*9)ことが確認されています。
BCAAは体脂肪の燃焼をサポートしてくれる頼もしいアミノ酸です。
あなたのダイエットにもBCAAを積極的に活用しましょう。
【脂肪燃焼効果アップが期待できるアミノ酸】
アミノ酸 | 期待される効果 |
BCAA(分岐鎖アミノ酸) | 体脂肪を減らす |
HMB(β-ヒドロキシ-β-メチル酪酸) | 脂肪燃焼を促進(*13) |
アスパラギン | ミトコンドリア活性化で脂肪燃焼効率アップ |
アルギニン | 成長ホルモンの分泌促進、リパーゼの活性化 |
オルニチン | 成長ホルモンの分泌促進 |
フェニルアラニン | リパーゼ(ホルモン感受性リパーゼ)を活性化させる脂肪動員ホルモン「アドレナリン」の材料 |
メチオニン、リジン | L-カルニチンを生成 |
プロリン | リパーゼの活性化 |
このように、アミノ酸は体脂肪の燃焼を強力にサポートしてくれます。
これがアミノ酸ダイエットの真骨頂です。
筋力アップ・基礎代謝向上
筋力アップは、ダイエットにおいてコスパが良い(コストパフォーマンスが良い:費やす費用・労力に対してパフォーマンス・効果の見返りが大きいこと)です。
なぜなら、長期的に見てもリバウンドの防止にもつながりますし、何より筋力アップは生きているだけでダイエット効果が上がるからです。
私たちがどんなにお金をつぎ込んでもかなわないものがあります。
それは年齢の増加に伴う老化。
歳をとればとるほど、筋骨格(筋肉や骨)の総量が少なくなってしまいます。
下の図は男女別の筋肉繊維の幅と骨密度の年齢による変化を示したグラフです。
このグラフからわかることは、男性なら30~40歳、女性なら20~30歳をピークに、徐々に筋肉量も骨密度も低下の一途をたどっていることがわかります。
<出典:”Aging and the Muscle-Bone Relationship” Physiology (Bethesda). 2015 Jan; 30(1): 8-16 >
つまり、何もしなければ筋肉量がどんどん低下し、それに合わせて基礎代謝もどんどん低下することを示しています(基礎代謝とは、何もしていなくても消費されるエネルギーのことです)。
極論を言えば、何もしないで生きていると、長生きすればするほど太りやすくなるのです。
筋肉量を維持し、健康的なカラダでいるためには、筋肉を構成する材料であるアミノ酸をしっかりと補給し、適度な運動を行う以外に対抗する術はありません。
アミノ酸を積極的に摂取しながら適度な運動を行うことで、効果的に筋力アップができます。
BCAAを活用しよう
BCAAは必須アミノ酸の集合体。
必須アミノ酸のなかでも「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」の3つで構成されている分岐鎖アミノ酸(Branched Chain Amino Acids)のこと。
BCAA、とくにロイシンは筋肉を合成するときに必要とされるmTORシグナル伝達経路を活性化(*10)することで、筋肉を増やしやすくしてくれます。
また、ロイシンはタンパク質分解酵素のプロテアソームを阻害してタンパク質の分解を防ぐ作用(*1)(*2)もあるため、筋肉の減少を予防してくれます。
BCAAはタンパク質合成を促進しつつも、タンパク質の分解も抑制するので、筋肉を増やしてくれるのです。
筋力アップ・基礎代謝向上にはBCAAをうまく活用しましょう。
筋肉量が減るとなぜ基礎代謝が減るの?
筋肉量が減ると基礎代謝が減ってしまう原因のひとつが、ミトコンドリアの量に関係しています。
ミトコンドリアは糖や脂肪酸を燃料にしてエネルギーを生成してくれる大切な機関。
エネルギーを生成する場所が減ってしまえば、消費されるエネルギーも減ってしまいます。
筋肉はミトコンドリアを多く含んでいますので、筋肉量が減るとミトコンドリアの数も減少するため、基礎代謝が下がってしまうのです。
【筋力アップが期待できるアミノ酸】
アミノ酸 | 期待される効果 |
BCAA(分岐鎖アミノ酸) | 筋力アップ |
HMB(β-ヒドロキシ-β-メチル酪酸) | 筋力アップ・筋肉の分解を抑制 |
β(ベータ)アラニン | 筋肉の運動効率アップ |
オルニチン | 成長ホルモンの分泌を促進 |
グルタミン | 筋肉の分解を抑制 |
アルギニン、シトルリン | 血流改善による運動パフォーマンスの向上 |
メタボ改善・メタボ予防
カラダにため込んだ脂肪が多くなりすぎたり、運動不足や食習慣が乱れたりすることで、高血圧、心臓病、糖尿病といった生活習慣病を引き起こしやすい状態をメタボリックシンドローム、通称「メタボ」と言います。
実は、内臓は基礎代謝の大部分を占めています。
<参照:厚生労働省e-ヘルスネット、糸川嘉則ほか 編 栄養学総論 改定第3版 南江堂, 141-164, 2006.をグラフ化>
ダイエットに限らず、健康的なカラダを維持するためには内臓機能がしっかりとはたらくように意識することが大切です。
アミノ酸は内臓機能を元気にする効果があります。
アミノ酸は、内臓機能を健康的に保つことで、代謝を増やし太りにくく痩せやすいカラダづくりをサポートします。
【メタボリックシンドロームを予防・改善が期待されるアミノ酸】
アミノ酸 | 期待される効果 |
アルギニン・グルタミン | 免疫力アップ |
プロリン | 内臓に溜まった脂肪の燃焼促進 |
メチオニン | 肝臓に脂肪が蓄積するのを防ぐ |
アミノ酸の摂取方法
それでは、アミノ酸の具体的な摂取方法について確認していきましょう。
アミノ酸を摂取する方法は主に2つあり「食事」から摂取する方法と「サプリメント」から摂取する方法があります。
食事からアミノ酸を摂取する
アミノ酸はタンパク質を細かく分解していったときに残る一番小さな物質でしたね。
<出典:キューピー 素材の特徴・用途HPより抜粋>
つまり、タンパク質を多く含む食品からアミノ酸を補給することができます。
このとき、必須アミノ酸がバランスよく含まれている食材を「良質なタンパク質」といい、ダイエット中には積極的に「良質なタンパク質」を摂ることを心掛けることが大切です。
良質なタンパク質を含む食材
- 肉類
- 魚介類
- 豆類、種実類
- 乳製品
- 卵、卵製品
良質なタンパク質の選び方や調理法のコツについては、下記の記事にて詳しく解説していますので合わせて確認してみましょう。
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おすすめはサプリメントを活用すること
食事から良質なタンパク質を摂取することは、ダイエット中における基本事項です。
しかし、仕事が忙しかったり、急な予定が入ってしまったりすると、食事の準備に時間をかけられないこともあります。
すべての食事において、良質なタンパク質を確保することは、毎食を自炊しない限り難しいでしょう。
また、いくら良質なタンパク質を含んでいるからとはいえ、その食品には脂質や炭水化物も含まれています。
そのため、食べすぎてしまっては使い切れずに余ったエネルギーは体脂肪として蓄えられてしまいます。
そこで、ダイエット中におすすめなのが、サプリメントを活用することです。
サプリメントは、余分な成分を排除し、必要な成分だけをギュッと凝縮した「超濃厚な食べ物」といえます。
アミノ酸を豊富に含んだサプリメントは、大きく分けて2種類あります。
プロテイン
プロテインは、タンパク質を英語で表記したもの(Protein)をそのまま読んだものです。
つまり、プロテインはそのままズバリ、タンパク質のサプリメント(栄養補助食品)です。
プロテインは総合的にアミノ酸をバランスよく配合してあり、余分な脂質や炭水化物を排除しているので、食事から摂るよりもカロリーを抑えて良質なタンパク質を摂取することができます。
たとえば、同じ40gのタンパク質を摂るのに、ステーキで有名な牛肉サーロインと、プロテインのサプリメントで定番のOptimum Nutrition社「Gold Standard 100% WHEY」を比べた場合、次のような差が出てきます。
牛サーロイン | プロテイン | |
タンパク質 | 40g | 40g |
必要量 | 215g | 52g |
総カロリー | 483kcal | 200kcal |
両者には283kcalの差があり、これは茶碗に軽く1杯よそったごはん170g分に相当し、ウォーキングなら60~90分歩いた分のカロリーに相当します。
このように、プロテインを活用すると余分なカロリーを抑えながら効率よくアミノ酸を補給できます。
アミノ酸系サプリメント
アミノ酸系サプリメントは、必要なアミノ酸だけを凝縮したものや、ある特定のアミノ酸に特化したものなど、さまざまな種類があります。
その中からいくつかご紹介します。
アミノ酸系サプリの種類 | 主な成分と効果 |
BCAA (分岐鎖アミノ酸 : Branched-Chain Amino Acids) | バリン・ロイシン・イソロイシン 筋力アップ、体脂肪燃焼(*1)(*2)(*3)(*8)(*9) |
EAA (必須アミノ酸:Essential Amino Acids) | バリン・ロイシン・イソロイシン・スレオニン・トリプトファン・ヒスチジン・フェニルアラニン・メチオニン・リジン 筋力アップ、体脂肪燃焼、メタボ対策 |
HMB (β-ヒドロキシ-β-メチル酪酸:β-Hydroxy β-methylbutyric Acid) | ロイシンから作られる 筋力アップ・脂肪燃焼促進(*11)(*12)(*13) |
L-カルニチン | カルニチン 体脂肪燃焼(*14) |
NO(一酸化窒素)系 | アルギニン、シトルリンなど 血流改善による運動パフォーマンス向上(*15) |
Pre-Workout(プレワークアウト)系 | βアラニン、オルニチン、クレアチン、シトルリン、チアニン、ベタインなど 運動パフォーマンス向上、筋力アップ、脂肪燃焼 |
アミノ酸系サプリメントとプロテイン、どちらもアミノ酸が豊富に含まれていますが、大きな違いは、摂取から体内に吸収されるまでの速さです。
食事に比べ、プロテインは余分な栄養素を抑えていますので、消化・吸収までの時間が速くなります。
また、アミノ酸系サプリメントは、タンパク質をさらに分解したペプチドやアミノ酸の状態で体内に摂取しますので、消化・吸収までの時間はさらに短くなります。
それぞれの消化・吸収スピードを比較すると、以下のようになります。(速い順)
アミノ酸の消化・吸収スピードの違い
アミノ酸系サプリメント > プロテイン > 食事
この消化・吸収のタイミングの違いをうまく活用して、体内のアミノ酸レベルを高い状態に保つようにしましょう。
摂取のタイミング
脂肪をガンガン燃やしたいなら、効率よく、またタイミングよくアミノ酸を補給してあげる必要があります。
アミノ酸を摂取する重要なタイミングは計5回あります。
アミノ酸を摂取するタイミング 5つのポイント
- 食事から摂取する
- 運動前に摂取する
- 運動中に摂取する
- 運動後に摂取する
- 寝る前に摂取する
食事から摂取する
食事から良質なタンパク質を積極的に摂ることは、先ほども紹介した通り、アミノ酸を活用するダイエットにおいて基本中の基本となります。
食事からしっかり良質なタンパク質を摂取して、カラダの中のアミノ酸が枯渇しないように心がけましょう。
運動する前に摂取する
運動する前にアミノ酸を補給することは、運動の効率を高め、脂肪燃焼を促進するきっかけとなります。
運動する直前に食事からアミノ酸を摂取しようとしても、食べた後ではカラダ(お腹)が重く動きづらくなってしまいます。
また、食事からのアミノ酸摂取には消化・吸収までに時間がかかってしまいます。
そこで、運動前は吸収の速いアミノ酸系サプリメントを活用しましょう。
ポイント
プロテインなら運動前の60~75分前に、BCAAなどのアミノ酸系サプリメントなら運動の30分前に摂取しましょう。
運動中に摂取する
どの程度の時間を運動に費やすのかにもよりますが、運動中は、運動強度が高くなればなるほど消費されるアミノ酸の量も増えていきます。
運動中のアミノ酸ダイエット効果を最大限に発揮するには、常に体内のアミノ酸レベルが一定に保たれるように、こまめな補給を心掛けましょう。
おすすめは、水に溶けやすいプロテインやBCAA、EAAといったサプリメントを事前に溶かしておき、水分補給と同時にアミノ酸も補給する方法です。
ポイント
運動中はBCAAやEAAなどのアミノ酸サプリメントを水に溶かしておき、水分補給を兼ねてアミノ酸を補給しましょう。
運動後に摂取する
運動後は「ゴールデンタイム」と呼ばれるほど重要なタイミング。
運動中は心拍数が高い状態が続いています。
運動が終わると徐々に心拍数は安静時に近い状態に戻っていきますが、筋肉など細胞レベルでは、修復作業を継続しています。
運動中はカラダのエネルギー工場であるミトコンドリアで大量の酸素を消費しながらエネルギーを作り出していたため、全身の酸素をミトコンドリアのエネルギー生成に使っていました。
そのため、運動中に消費された酸素を取り戻そうと、運動後は酸素の消費量が増えます。
これをEPOC(Excess Post-Exercise Oxygen Consumption: 運動後過剰酸素消費量)といいます。
EPOC発動中は、とくに脂肪の燃焼効率が高くなります。
運動後にアミノ酸をすばやく補給するには、吸収スピードの速いBCAAやプロテインを活用しましょう。
アミノ酸のダイエット効果とEPOCの脂肪燃焼効果を同時に回して、ガンガン脂肪を燃焼させましょう。
ポイント
運動後は30分以内にプロテイン、またはBCAA・EAAでアミノ酸を補給しましょう
寝る前に摂取する
寝る前に何か食べると太ってしまうのではないかと心配される方も多いと思います。
たしかに、いくらアミノ酸補給だといって、寝る前にステーキを食べていたのでは本末転倒。
しかし、寝る前のアミノ酸補給はダイエットに効果的です。
なぜなら、成長ホルモンの材料であるアミノ酸をしっかり満たしてあげることで、成長ホルモンの分泌を促進し、筋力アップ・脂肪燃焼効率アップを図るためです。
成長ホルモンは筋肉の成長を助け、体脂肪の燃焼を促進するはたらきがあります。
成長ホルモンには脂肪を分解する作用があるので、成長ホルモンが足りないと「メタボ」になってしまいます。逆に「メタボ」の人は成長ホルモンが出にくくなっています。
引用:日本医科大学老人病研究所疫学部門 教授 南 史朗「成長ホルモンの話」、『街ぐるみ認知症相談センター Newsletter』、Vol.3 September 2011
とくに、就寝後の深い眠りに入ったとき、成長ホルモンは分泌されやすくなります。
このとき、アミノ酸が十分に体内に足りていることが大切です。
残念ながら、寝ている間は何も食べません。
つまり、寝ている途中でアミノ酸を補給することができないのです。
そのため、寝ている間に成長ホルモンがきっちり仕事をするためにも、寝る前にはしっかりとアミノ酸を補給しましょう。
寝る前は胃や腸に負担をかけないためにも、消化吸収のよいBCAAやプロテインを活用しましょう。
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どのくらい摂取すればよいのか?
BCAAにしろ、プロテインにしろ、アミノ酸の効果を確実に得るためには、血液中のアミノ酸濃度が十分に上昇する量を摂取する必要があります。
たとえば、日本臨床栄養学会の報告によれば、BCAAであれば1回に2000mg以上を摂取することで血中BCAA濃度が確実に増加したことがわかっています。
<画像出典:ヒトにおけるBCAA含有飲料摂取後の血漿BCAA濃度の変動 / 大塚製薬>
プロテインの場合、自分の体重と1日のタンパク質摂取量から逆算して1回の摂取量を決めることができます。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
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アミノ酸サプリの選び方
どういったアミノ酸サプリが自分に合っているのか、何を基準に選べばよいのか、よくわからない方も多いと思います。
ここでは、アミノ酸サプリを選ぶ際に基準となるものをいくつかご紹介します。
配合成分で選ぶ
アミノ酸の含有量で選ぶのも、どのアミノ酸サプリを選ぶかの基準になります。
アミノ酸の品質の高さを示す指標に「アミノ酸スコア」があります。
アミノ酸スコアとは、必須アミノ酸(カラダの中では作り出せず、カラダの外部(食事)から取り入れることが必須であるアミノ酸)がどの程度含まれているかを表す指標のことで、よく桶(バケツ)に水を入れることに例えられています。
<画像出典:「アミノ酸スコアとは。スコアが高い食品はどれ?」/ 江崎グリコ株式会社>
たとえば、牛乳から作ったホエイプロテインはアミノ酸スコアが100で満点です。
1回の摂取量があなたの目的に足りているサプリメントを選びましょう。
その他の成分で選ぶ
目的のアミノ酸だけではなく、アミノ酸の効率を上げてくれる補助成分が含まれているかどうかで選ぶのもおすすめです。
たとえば、筋力アップや基礎代謝アップを図りたいのであれば、筋肉の材料となるタンパク質が豊富なプロテインに、筋肉を作りなさいと指令を出すHMBが配合されているハイブリット型のプロテインなどがあります。
また、ビタミンが配合されているものもあります。
アミノ酸サプリを選ぶ際には、アレルギー成分や合成添加物の有無も成分表を見てしっかりと検討しましょう。
飲みやすさで選ぶ
成分だけでなく、飲みやすさもアミノ酸サプリを選ぶ大切な基準です。
なぜなら、アミノ酸サプリは毎日継続して飲み続けるもの。
しっかりとした成果を出すには、最低でも3ヵ月程度の摂取が必要になります。
どんなに素晴らしい効果があるサプリでも、おいしくなかったり、飲みづらかったりしては続けることができません。
おいしさや飲みやすさはサプリを選ぶ上で大切な基準となります。
まとめ:アミノ酸パワーでダイエットを成功させよう!
アミノ酸には、さまざまな効果があることを知らなかった方もいらっしゃったと思います。
ダイエットにはもちろんのこと、健康的にイキイキと過ごしたい方は気軽にアミノ酸を生活の中に取り入れてください。
最後にもう一度、アミノ酸のダイエット効果についておさらいしておきましょう。
アミノ酸のダイエット効果
- 脂肪燃焼効率アップ
- 筋力アップ・基礎代謝向上
- メタボ対策・メタボ予防
記事の本文でも紹介したように、アミノ酸補給にはサプリメントを活用することが効果的です。
サプリメントを活用することで、アミノ酸の摂取量が把握しやすく、余分な成分(カロリー)を抑えながら手軽にアミノ酸を摂取できるメリットがあります。
あなたもアミノ酸ダイエットで脂肪をガンガン燃やしまくって、ダイエットの成功体験をぜひロジックダイエットにお寄せください。
あなたがアミノ酸ダイエットで鏡の前で笑顔になっていることを切に願っております。