これらの悩み、解決します。
飲みに行くと酔いの勢いもあって自分の食べたいメニューに目がいきがちで、気付いたらカロリーオーバーに…なんて経験ありますよね。
この記事では、おつまみが太りやすい環境を作ってしまう原因から逆算して、太りにくいおつまみの選び方4つのルールを解説し、厳選されたおつまみ14選を紹介します。
この4つのルールを実践することで、以下のようなポイントを押さえることができます。
- お酒を飲むとなぜおつまみが食べたくなるのか理解できることで、食べ過ぎを防止できる
- ダイエット中でも食べられるおつまみを知ることで、ストレスなく飲み会を乗り切ることができる
- おつまみ選び4つのルールを守ることで、使い切れずに余ったエネルギーが脂肪にならずにすむ
「ダイエット中も大好きなお酒は飲みたい!」
そんな方にぜひ読んでほしい、太りにくいおつまみ選択術、張り切って紹介させていただきます。
お酒を飲むと、どうしてカロリーの高いおつまみが食べたくなるのか
まずはお酒を飲むとカラダの中でどのような反応が起こっているのか見てみましょう。
お酒を飲むとおつまみが食べたくなる理由
- アルコールを分解する上でエネルギーが必要だから
- お酒を飲むとミネラル不足になるから
- 酔いの影響で感覚が麻痺しているから
- うまみ成分の「イノシン酸」を欲しているから
- お酒を飲むと満腹感を感じにくくなるから
アルコールを分解する上でエネルギーが必要だから
体内に摂取されたアルコールは、胃や腸で吸収されます。
吸収されたアルコールが血液にのっておよそ1分で全身をめぐり、そのうちの大部分が肝臓へと送られてきます。
肝臓にアルコールが運ばれると、アルコールを解毒するために次のような分解が始まります。
アルコールがアセトアルデヒドに分解される
↓
アセトアルデヒドは酢酸に分解される
↓
酢酸は全身の筋肉や細胞組織に送られて、最終的に水と二酸化炭素に分解されて排泄される
上記のように、肝臓がアルコール分解を行うためには体内の糖分をエネルギーとして使う必要があります。
そのため、血糖値(血液中に溶けている糖分の濃度)が下がります。
自動車やオートバイなどは、燃料であるガソリンがないと走ることができなくなります。
ガソリン残量が少なくなってくると、燃料警告ランプが点灯し、「ガソリンを補給して下さい」とメッセージが出ます。
血糖値もガソリンと同じです。
血糖値が下がると、カラダは脳に「お腹がすいたから、何か食べさせろ」と空腹感を送り、食欲を増進させます。
血糖値をすぐに上げるには、糖質が有効です。
それゆえに、お酒を飲むと糖分を多く含む炭水化物を食べたくなるわけです。
お酒を飲むとミネラル不足になるから
アルコールは利尿作用があります。
利尿作用とは、簡単にいってしまえば、おしっこの量が増えることです。
このとき、尿と一緒にカルシウム、亜鉛、ナトリウムといったミネラルも一緒に排泄されてしまいます。
そのため、カラダはミネラル不足になってしまいます。
カラダのミネラル量が下がると、カラダは脳に「味が濃いもの、しょっぱいものが食べたい」と命令を送ります。
それゆえに、お酒を飲むと味の濃いおつまみや塩分の強い食べ物が食べたくなるわけです。
酔いの影響で感覚が麻痺しているから
血液中に吸収されたアルコールは、血液を使って全身にめぐります。
もちろん脳にもアルコールが吸収された血液が送られます。
脳はアルコールの影響によって麻痺する状態になります。
これが「酔い」の原因です。
脳が酔った状態になると、各神経から送られてくる信号に反応する速度が遅くなったり、感じにくくなったりします。
また、脳が麻痺することで味を感じる味覚、においを感じる嗅覚も感度が落ちてしまいます。
そのため、お酒を飲んだあとに食べるものは濃い味でないと満足できなくなるわけです。
たとえば、歯の治療を行うとき、痛みを感じないようにするために神経に部分麻酔をします。
簡単に言ってしまえば、麻酔によって神経を麻痺させて、感覚を鈍らせているわけです。
歯の治療のあとは、しばらく食べ物を噛んでいる感覚がなかったり、味がいつもと違ったりという経験をした方もいらっしゃると思います。
これと同様に、お酒を飲むとアルコールによって脳に少しだけ麻酔がかかっている状態になるのです。
うまみ成分の「イノシン酸」を欲しているから
ビールのおつまみで人気なのが鶏のから揚げや肉炒め、なんこつのから揚げや串揚げといったこってりした肉料理が多いのではないかと思います。
肉や魚にはアルコールを中和するはたらきがある「イノシン酸」が多く含まれています。
イノシン酸は、私たちが「旨味」を感じることができるうまみ成分としても有名です。
カラダに入ったアルコールは有毒ですから、カラダは早く中和したいわけです。
カラダは無意識にアルコールを中和してくれる「イノシン酸」を探しています。
そのため、あなたが意識していなくとも、カラダはイノシン酸が豊富な肉や魚を求めているのです。
お酒を飲むと満腹感を感じにくくなるから
お酒を飲んだときは、アルコール(酔い)によって判断能力が鈍っていることもあり、ついついおつまみも多く食べてしまいがちです。
そのため、ほとんどの場合は通常よりも多くカロリーを摂取してしまっています。
私たちのカラダは「レプチン」というホルモンのはたらきによって満腹感を得ています。
この「レプチン」がしっかりとはたらくことで、食べ過ぎを防ぎ、食欲を抑制しています。
ところが、アルコールはレプチンの分泌を抑制するはたらきがあります。
仮にお酒を飲んでいないときに満腹感を得られる量の食べ物をお酒を飲んだあとに食べたとします。
このとき、アルコールによってレプチンが抑制されてしまうので、同じ量を食べても満腹感に達することができず「まだ食べたい」となってしまうわけです。
ダイエット中に選びたいおつまみ4つのルール
お酒を飲むと、カロリーの高いおつまみが食べたくなる理由がわかりました。
では、その理由を踏まえて、ダイエットに有効なおつまみの選び方を紹介していきます。
- ルール1:糖質を抑える
- ルール2:高タンパク・低糖質なおつまみを選ぶ
- ルール3:味付けや使われている調味料などに気をつける
- ルール4:飲んだあとは何も食べない
ルール1:糖質を抑える
お酒を飲む、飲まないを問わず、カラダを太らせてしまう大きな要因は糖質の過剰摂取です。
たしかに、糖質はすぐに使える有効なエネルギー。
しかし、過剰に糖質を摂取してしまうと、血糖値を急激に上昇させてしまいます。
血糖値が高くなると、カラダは血糖値を下げるためのホルモン「インスリン」を分泌します。
この「インスリン」は、血液中に溶けている糖分(ブドウ糖)を各細胞に吸収させて、細胞が活動するためのエネルギーとしてブドウ糖を使わせます。
その結果、血糖値が下がります。
ところが、血液中に糖分が多いと、使い切れなかったエネルギーの素である糖分は、非常用の予備タンクである脂肪細胞にため込まれます。
そのため、糖分を多く摂取してしまうとカラダは脂肪が増え、太ってしまうのです。
糖質を摂ることで血糖値が上がる
↓
インスリンが分泌される
↓
血液中のブドウ糖が優先してエネルギーとして使われ、脂肪の分解を抑制
↓
カラダに余ったエネルギーが体脂肪として貯蓄される
↓
太る
また、血糖値が急激に上下動すると強い空腹感を覚え、余計に食べてしまうことで悪循環を招きます。
糖質を多く摂ることで血糖値が急上昇
↓
インスリンが大量に分泌される
↓
血糖値が急激に下がる
↓
血糖値が下がり過ぎてしまい低血糖の状態になる
↓
低血糖のため空腹感が刺激される
↓
また食べてしまう(ドカ食いが始まる)
↓
血糖値がまた急上昇し悪循環が始まる…
つまり、糖質の過剰摂取により血糖値が急激に上昇してしまうことが太ってしまう根本原因なのです。
ポイント
おつまみには糖分の少ない食材(糖質ゼロであればなお良し)を意識して選びましょう。
乾杯後に血糖値の上昇を抑えるコツ
飲み会が始まったら、食物繊維の多い食べ物を注文して糖質の吸収を抑える工夫をしましょう。
食物繊維の多い食材でもとくに水に溶ける性質を持つ「水溶性食物繊維」は糖質の吸収を緩やかにして血糖値の上昇を抑える効果があるからです。
水溶性食物繊維を多く含む食品
- 野菜類(ごぼう、にんじん、おくら、ブロッコリーなど)
- 納豆
- 海藻・きのこ類
- しろきくらげ
おすすめなのが野菜や海藻類が豊富なサラダ、たとえば「海藻サラダ」や「大根サラダ」「やみつきキャベツサラダ」などのサラダです。
注意ポイント
ただし、ポテトサラダは糖質が多くマヨネーズなどを使ってしますし、シーザーサラダはカロリーが高めなので、葉物野菜や海藻がメインのサラダを選ぶようにしましょう。
*おいいしいを我慢しないで糖質ケア!
糖の吸収を抑えて血糖値を上昇させずにお酒と食事をどちらも楽しむには【金の菊芋】が早いかもです。機能性表示食品に認定されているイヌリンがが食後の血糖値上昇をしっかり抑制してくれます。そのままポリポリ噛んでもほんのり甘い菊芋の味がして、水なしでも手軽に摂取できるので続けやすいです。
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ルール2:高タンパク・低糖質なおつまみを選ぶ
お酒を飲むと、必要以上に食べてしまう傾向があります。
「レプチン」がアルコールによって抑制されているのでいつも以上に食べてしまう傾向があるからでしたね。
このときに、糖分の多いおつまみを食べてしまうと、先ほどお伝えした通り太りやすくなってしまいます。
そこで、おすすめは「高タンパク・低(ゼロ)糖質」なおつまみです。
タンパク質が豊富な食材は肉や魚、豆類などがあげられます。
タンパク質が豊富な食材は、腹持ちが良く、満腹感が持続します。
また、肉や魚に多く含まれている「イノシン酸」は、アルコールの中和を促進するはたらきがありますので、積極的に摂取したいおつまみです。
ポイント
おつまみは高タンパク・低糖質なものを積極的に選びましょう。
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ルール3:味付けや使われている調味料などに気をつける
糖質を避け、肉や魚など高タンパクな食材を選んだとしても、そのおつまみの味付けや使われている調味料に気を付けないと、せっかく太らないような食材を選ぶ工夫をしても、その努力は水の泡になってしまいます。
なぜなら、甘辛く味付けしてあるものや、から揚げや天ぷらなどに使われる衣には多く糖質が含まれているためです。
では、どのような点に気を付ければよいのでしょうか。
おつまみを選ぶ基準として、味付けや調味料も含めて糖質の少ないおつまみを積極的に選ぶことです。
簡単な判断方法としては「甘味が少なく、小麦粉やパン粉などの衣がついていないおつまみ」を選ぶこと。
たとえば、焼き鳥なら「タレ」ではなく「塩」を選ぶ、サバを頼むなら「味噌煮」ではなく「塩焼き」を選ぶなど、工夫すれば糖質を下げることができます。
以下にいくつか例をあげておきます。
ポイント
いくつかのバリエーションがあるおつまみは甘味の少ないもの、衣の少ないおつまみを選びましょう。
ルール4:飲んだあとは何も食べない
仕事のあとや、夕食時にお酒を飲む方が大多数だと思いますが、お酒を飲み終えたあとは、次の日まで何も食べず、水分補給のみ行ってください。
なぜなら、体内にアルコールが入ると、肝臓はすべての機能を中断し、アルコールの分解に全力を注ぐからです。
肝臓は、アルコールを分解するだけの臓器ではありません。
<出典>
「よくわかる!肝機能ナビ」”かんたん!肝臓のしくみ”より
体内に入ってきた糖質、タンパク質、脂肪を必要に応じて分解して、エネルギーとして使える状態に変えてくれるはたらきも持ち合わせています。
この機能を「肝臓の代謝」といいます。
ところが、体内にアルコールが残っている場合、アルコールの解毒にすべての機能が使われてしまうため、「肝臓の代謝」が行われません。
つまり、お酒を飲んだあとに何か食べてしまうと、その食べ物から摂取したエネルギーは処理しきれずに体脂肪として蓄えられやすくなってしまうのです。
お酒を飲んだあと、においとのれんに誘われて、締めのラーメンを食べてしまうことはよくある話で、私もこの誘惑パターンにはまり、ダイエットに失敗した経験をしています。
お酒を飲んだあとは、ラーメンなどの「締め」は食べないようにするのがダイエットを成功させるためには賢明です。
豆知識:飲んだ次の日の食事は…?
お酒を飲んだ次の日は食欲があまりないこと、多くありませんか?
これは前述のとおり、肝臓がアルコールの分解に全力を注いでいたため、一緒に食べたおつまみがまだ消化されずに体内に残っていることと、肝臓が疲れていることが考えられます。
しかしながら、ダイエット中は何も食べない時間が長く続いてしまう事は避けたいです。
なぜなら、ダイエットを促進させるためには、カラダの機能を高めておく必要があり、カラダの機能を正常に保つためには栄養素であるタンパク質をしっかりと補給してあげる必要があるから。
かといってお酒を飲んだ次の日にいくらダイエットのためとはいえ、タンパク質が豊富な肉や魚を朝からガッツリ食べるのも至難の業。
そこでおすすめがプロテインを活用することです。
プロテインは良質なタンパク質だけをギュッと濃縮した食品。
体内に吸収されるスピードも速く、脂質などの余分なカロリーも低く抑えることができますので、飲んだ次の日の肝臓へ負担をかけることなくダイエットに欠かせないタンパク質を効率よく補うことができます。
また、プロテインは水などに溶かして飲むだけですので、手間もかかりませんし、お酒を飲んだ後の水分補給としても有効です。
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お酒を飲んだ次の日は、朝食や昼食をプロテインに置き換えて、肝臓に負担をかけることなくタンパク質と水分を補給し、ココロもカラダもリフレッシュしてまたダイエットを再開しましょう。
ダイエット中におすすめのおつまみ14選
ここまで確認してきたおつまみ選び4つのルールに従って厳選したダイエット中におすすめのおつまみ14選を紹介していきます。
次の表に出てくるアミノ酸の「グルタミン」は、肝臓がアルコールの分解を促進するはたらきがあります。
ただし、グルタミンは熱が加わると効果が薄れてしまいますので、生で食べる食材がおすすめです。
また、お酒を飲むと、カラダは酸性に傾いてしまいます。
酸性側にカラダが傾きすぎると、頭痛や低血圧、疲労感や不眠などの症状を引き起こすことがあります。
酸性に傾いたカラダを中和するために、アルカリ性食品を積極的に食べることがおすすめです。
太りにくいおすすめおつまみ14選
おつまみ | おすすめな理由 |
もろきゅう | きゅうりはアルカリ性が高い もろみから塩分補給 |
えだまめ | アルカリ性が高い、タンパク質も豊富 |
海藻サラダ | 海藻にはグルタミンが豊富 |
焼き鳥(塩) | グルタミン、タンパク質が豊富。ただし、タレは糖分が多いので焼き鳥(タレ)はNG |
チーズ | グルタミンが豊富 |
マグロやサーモンのカルパッチョ | グルタミンが豊富 |
刺し身、馬刺し | グルタミンが豊富。ただし、シャリのついている寿司は糖質が増えるので注意 |
豚汁 | 豚肉(イノシン酸)、玉ねぎ・味噌(グルタミン)、ごぼう・にんじん(アルカリ性)、味噌(塩分)、水分補給と総合的によい |
鍋料理 | 好きなものを自分のお椀に入れることができるので、糖質の少ない肉や魚、葉野菜を中心にとれる |
おでん | おすすめは卵、こんにゃく、しらたき、すじ肉、がんもどき。練り物(さつま揚げやちくわぶなど)は糖質が高いのでNG。練り物以外にも昆布は糖質が高いので避ける |
揚げ物 | 揚げ物は全般的にOK。ただし、衣が厚すぎる場合は中身だけ食べるように心掛ける |
鶏の唐揚げ | 衣に片栗粉が使われているが、糖質は少ないのでOK。ただし、あまりにも衣が多い場合は、中身だけを食べる。とはいえ、食べ過ぎると糖質も増えるので数を決めて食べよう |
ソーセージ | タンパク質が豊富。ただし、魚肉ソーセージはつなぎに小麦粉が使われているので避けよう |
乾きもの(スルメ・小魚) | タンパク質が摂れ、よく噛むので満腹感も増える。マヨネーズをつけてもOK(ただし、つけすぎに注意!) |
まとめ:おつまみを気をつければダイエット中でもビールやお酒を飲める!
このように、ポイントをおさえておけば、ダイエット中でも食べられるおつまみが意外と多いことに気付かれたのではないでしょうか。
おつまみ選びを工夫することで、ダイエット中でも飲み会に参加することは可能です。
そして、おつまみ選びさえ気をつければ、ダイエット中だってビールを飲むことができるのです。
それでは、もう一度ポイントをおさえておきましょう。
ダイエット中に選ぶべきおつまみ4つのルール
- ルール1:糖質を抑える
- ルール2:高タンパク・低糖質なおつまみを選ぶ
- ルール3:味付けや使われている調味料などに気をつける
- ルール4:飲んだあとは何も食べない
ただ、いくら紹介したような対策を行えば太りにくくできるとはいっても、「モリモリとお腹いっぱいになるまで飲んで食べるぞ」とお酒とおつまみを摂取していては、使いきれないほどのエネルギーを摂取してしまうことに。
余ったエネルギーは体脂肪として蓄えられ、その結果、太ってしまいます。
この記事で「ダイエット中に選ぶべきおつまみ4つのルール」を提唱しているのは、ダイエット中のあなたに「意識」のアンテナを鋭く立ててほしいという願いが込められています。
なぜなら、心臓の動きや呼吸が私たちの意識とは関係なく勝手に行われているのと同じで、無意識のものはカラダの動作を制御することができません。
しかし、「太らないように心掛けて行動している」と意識するだけで、飲む量、食べる量に気をつけることができるようになります。
お酒もおつまみもほどほどに留め、無事にダイエットを乗り切ってください。