体脂肪、今日も燃やしてますか?
「えっ、燃えにくいって?」
それならCLAサプリを試してみるといいかもしれませんよ。
あなたの脂肪燃焼を助けてくれるCLAサプリについて、図解を用いてできる限りわかりやすく説明していきます。
CLA(共役リノール酸)とは?
CLAとは共役リノール酸のことで、英語で表記した「Conjugated Linoleic Acid」の頭文字をとってCLAと呼ばれています。
共役リノール酸は、不飽和脂肪酸のひとつで、オメガ脂肪酸ではオメガ6ファミリーの一員です。
一言で簡単に言ってしまえば、CLAは油(脂肪酸)です。
参考
共役リノール酸はヒマワリの種や牛乳などに含まれていることが確認されていますが、脂肪1gあたりの共役リノール酸含有量が非常に少ないため、CLAのサプリメントとして関心が集まっています。
CLAのおもしろい特徴は、CLA自身が「脂肪」でありながら「カラダの脂肪を燃焼する作用」を持っていることです。
脂肪を摂って脂肪を燃やすことはできるのでしょうか。
CLAの効果|期待されるはたらき
CLAサプリが注目され始めた理由には、複数の論文からダイエット効果が確認されたからではないでしょうか。
CLAの期待されるダイエット効果は以下の通りです。
CLAの期待される効果
- 肥満を予防する効果
- 筋肉を増強する効果
肥満を予防する効果
「脂肪」を摂って「脂肪を燃やす」ことができるのは、CLAが「体脂肪の抑制」と「体脂肪の燃焼促進」を同時にやってのけるチカラを持っているからです。
こちらにエビデンスを載せておきますので、読みたい人は”クリック”して開いてみましょう。
これらのエビデンスから考察されるダイエット効果は以下の通りです。
CLAのダイエット効果
- ホルモン感受性リパーゼを活性化して脂肪燃焼効率アップ
- L-カルニチンが活性化され脂肪酸をミトコンドリアに運びやすくなり燃焼効率アップ
- リポたんぱくリパーゼを阻害して体脂肪をためにくくする
- インスリン感受性を上げてエネルギーが体内に余らないようにする
ホルモン感受性リパーゼの活性化
まずはダイエット中に気になる脂肪燃焼効果から解説します。
脂肪燃焼のメカニズム
- 脂肪細胞に蓄えられている中性脂肪を細胞の外に出せる状態にする
- ホルモン感受性リパーゼによってグリセリンと脂肪酸に分解される
- グリセリンは肝臓で代謝され、残った脂肪酸がL-カルニチンによってミトコンドリア内部に運ばれる
- 内部に運ばれた脂肪酸がミトコンドリアで燃焼される
詳しくはこちらの記事で解説していますので、ココでは割愛させていただきます。
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カラダに蓄えられた脂肪は、主に中性脂肪(トリグリセリド)です。
残念ながら、中性脂肪のままではエネルギーの発電所であるミトコンドリアで燃やすことができません。
中性脂肪を燃料として使うためには、まずグリセリンと脂肪酸に分解する必要があります。
このとき、中性脂肪の分解を助けてくれるのが消化酵素であるリパーゼです。
カラダに蓄えられた中性脂肪を分解するリパーゼは「ホルモン感受性リパーゼ」と呼ばれています。
CLAはホルモン感受性リパーゼを活性化させるはたらきがあります。
これにより、体脂肪がグリセリンと脂肪酸に分解しやすくなり、脂肪燃焼効果が高まります。
CPT(カルニチンパルミトイルトランスファラーゼ)の活性化
しかし、脂肪酸に分解しただけではミトコンドリアで燃焼することはできません。
なぜなら、脂肪酸はミトコンドリアの細胞膜を通過できないからです。
そのため、L-カルニチンと結合し、脂肪酸をミトコンドリア内部に送り届ける必要があります。
このときに用いられる酵素がCPT:カルニチンパルミトイルトランスファラーゼ(Carnitine Palmitoyltransferase)。
CLAはCPTを活性化させるはたらきがあり、分解された脂肪酸を効率よくミトコンドリア内部に送り届けることが可能になります。
つまり、CLAは脂肪燃焼の2つの工程(分解・搬送)を同時に活性化して、脂肪燃焼の効率を上げることができるのです。
体脂肪の蓄積を阻害する効果
私たちは、食事によってエネルギー(栄養素)を摂取していますが、使い切れずに余ってしまうと体脂肪(中性脂肪)として蓄積されるため、太ってしまいます。
このとき、中性脂肪はいわゆる「油」なので水には溶けませんから、血液中に溶かして体内を運搬することができません。
血液中でも運べるようにたんぱく質でコーティングされた船のようなものに乗せて運ばれます(この船は「リポたんぱく質」と呼ばれています)。
この船で脂肪細胞の入り口に到着した中性脂肪ですが、カラダが大きすぎて脂肪細胞のドアを通れません。
そこで、いったん中性脂肪を脂肪酸に変換して小さくし、脂肪細胞のドアを通り抜ける必要があります。
このときに中性脂肪を分解して脂肪酸を作り出すのが「リポたんぱく質リパーゼ」です。
CLAはリポたんぱく質リパーゼのはたらきを阻害する作用があります。
つまり、CLAがリポたんぱく質リパーゼの邪魔をして中性脂肪の分解を妨げるのです。
インスリン感受性を高める効果
インスリンは血糖値(血液中に溶けているグルコース(ブドウ糖)の割合)が高くなったときにすい臓から分泌されるホルモンです。
インスリンの主なはたらきは以下のとおりです。
インスリンの主なはたらき
- 全身のほぼすべての臓器細胞にブドウ糖をとり込ませ、血糖値を下げる
- 肝臓や筋肉でブドウ糖からグリコーゲン(貯蔵糖:細胞が一時的に保管できる糖)の合成を促進する
- 貯蔵されているグリコーゲンが分解されるのを抑制する
- 脂肪細胞で中性脂肪の合成を促進し、逆に脂肪の分解を抑制する
インスリンの感受性とはインスリンの量に対する細胞の感度のことで、インスリン感受性が高いと、少しのインスリンだけでも各細胞にブドウ糖などの栄養素を届けやすくなることを意味しています。
つまり、インスリン感受性が高ければ、栄養素は筋肉などに積極的に運ばれて消費されやすくなり、栄養素が余りにくくなります。
筋肉を増強する効果
CLAは筋肉を増強する効果があるため、基礎代謝が上がり太りにくいカラダにすることができます。
こちらにエビデンスを載せておきますので、読みたい人は”クリック”して開いてみましょう。
筋肉が増えると、筋肉内にあるミトコンドリアの量も増えます。
つまり、エネルギーを燃やす工場が増えるようなもの。筋肉が増えて基礎代謝が上がる理由です。
また、筋肉はカラダのプロポーションを決める大切な役割を持っています。
CLAで脂肪が減り、筋肉が増えることで、より引き締まって見えるので、引き締め効果もあると言えるでしょう。
CLAは副作用があるの?
CLAは薬ではなく、油をとるサプリメント、つまり「栄養補助食品」です。
そのため、副作用の心配はありませんし、CLAが人体に悪影響を及ぼした論文も報告されていません。
副作用は、医療品の使用や医療的処置によって伴った、当事者や使用者が望んでいない作用が起こることです。
サプリメントは薬ではありませんので副作用はありません。
ただ、脂っこいものをいっぱい食べた後に気持ちが悪くなったり、お腹が痛くなったりした経験はありませんか。
CLAも食品です。その日の体調や食べ合わせによっては具合が悪くなることもありますので、すきっ腹でCLAのサプリを摂るなどはしない方が良いでしょう。
CLAの効果的な摂取方法
CLAは乳製品や牛肉などに多く含まれています。
しかし、CLAが多く含まれている牛乳でさえ脂肪1gあたり5.5mgと非常に少ない含有量です。
食品だけでCLAを摂取しようとすると限界がありますので、CLAの摂取はサプリメントをおすすめします。
効果的な摂取量
ダイエットを目的とした場合、CLAの推奨摂取量はサプリメントによってさまざまな数値が提示されています。
20種類以上のCLAサプリを確認した結果、1日の推奨摂取量は1.2~7.2gとかなりの幅があります。
一般的には、推奨摂取量の目安は1日に2~3回にわけて摂り、およそ4g/日のCLAを摂取することです。
あなたの体重や体質、状況に合わせてCLAの摂取量を調整しながら確認するのが良いでしょう。
体重の軽い人は1日4g、筋肉量や脂肪量が多い方は1日6gを目安にCLAを摂取しましょう。
効果的な摂取のタイミング
CLAは体脂肪の蓄積を抑制し、体脂肪の燃焼を促進する効果があること、インシュリン感受性を高めること、CLA自体が油であることなどを考慮すると、食事と一緒にCLAを摂取するのが建設的です。
食事の直前に飲めば、CLAが先に体内で待ち伏せをする状態になりますし、食後は摂取した食べ物を消化・吸収するために消化酵素が分泌されますので、脂肪であるCLAの吸収率も高くなります。
また、運動による体脂肪燃焼効果を最大限に発揮するためには、運動をする前に摂る食事の食後30分以内にCLAを多めに摂取することがおすすめです。
たとえば、夜に運動をする方であれば、運動前にとる最後の食事の後(昼食が運動前最後の食事であれば昼食後に、とちゅう間食を挟む方であればその間食後)にCLAを2~3g摂るとよいでしょう。
運動前最後の食後に多めにCLAを摂り、残りは各食後に分けてCLAを摂取しましょう。
L-カルニチンとの併用
先ほど紹介した通り、CLAは脂肪酸がL-カルニチンと結合する際に用いられる酵素CPTを活性化させるはたらきがあります。
いくらCLAによってCPTが活性化されたとしても、L-カルニチンが不足していては意味がありません。
L-カルニチンは、必須アミノ酸であるメチオニンとリジンを材料にして体内で作り出すことができますが、ダイエットによる食事管理や運動などでアミノ酸が著しく消費されているときなど、L-カルニチンが不足することもあります。
CLAの効果の観点から見てもL-カルニチンとの相性はよく、CLAとL-カルニチンを併用することも、ダイエット中はおすすめです。
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CLAサプリのまとめ
ここまでCLAについて見てきましたが、かなり魅力的なサプリに見えてしまったかもしれません。
しかし、CLAは魔法の成分ではありませんし、エビデンスであったような効果を保証するものでもありません。
サプリはあくまで食品、食べ物と同じです。
ただ、CLAをうまくダイエットプランに組み込んで活用すれば、体脂肪を燃やし、筋肉を成長させるサポートをしてくれるのでおすすめです。
ロジックダイエットはあなたの体脂肪が効率よく燃焼されることを願っております。