あなたはどうしてダイエットをするのでしょうか。
結婚式や同窓会など、誰かに会う前に体型を絞っておきたいからでしょうか。
夏の海に出かける前に引き締まったカラダを手に入れたいからでしょうか。
健康診断で予期せぬ結果を受けてしまったからでしょうか。
たしかに、巷でダイエットに成功したと言われる人を見てみると、短期間でいとも簡単に痩せてしまったような印象を受けてしまいます。
ところが、本当にダイエットに成功した人たちを何人も観察してみるとダイエットに成功した人ほど時間をかけていることに気が付きます。
私も以前は22%あった体脂肪率を今では10%台で維持できています。
この記事を書いている今日(2017年7月)現在でも、コツコツと時間をかけて体型を維持しています。
私が本格的にダイエットを開始した2012年1月1日は、体重が80.9kg、体脂肪率は21.8%でした。
そこから半年後の2012年7月4日には体重が68.9kg、体脂肪率9.8%になりました。
その後、どのように維持していけばよいのか模索しながら、試行錯誤を繰り返し、2015年6月頃からはようやくその方法が安定し、現在では体脂肪率を10%台に保てる術を確立しました。
今までリバウンドを何度も繰り返していた私がダイエットできたのですから、皆さんにもダイエットはできますが、たしかに時間はかかります。
ダイエットには時間がかかるという真実をまずは認識してください。
実際にダイエットに成功して何が変わったのか
私が体脂肪率22%あったころ、体脂肪率が1ケタになったらものすごくパフォーマンスの高い活動ができるだろうなと考えていました。
スポーツをするにしても、仕事をするにしても、疲れ知らずで、軽く身をこなせるのだろうと思っていました。
しかし、体脂肪率1ケタも実際に経験してみて今思うことは「結局のところ、何も変わっていない」ということでした。
たしかに、無駄な脂肪が落ちていますので、階段を登ったり、少し走ったりしても、以前よりも楽にできるようにはなりました。
それどころか、普段の生活は何も変わっていません。
食事もきちんと朝・昼・晩と食べています。
ときには1日に3食以上食べてしまうことだってあります。
夕食時にはワインも飲みますし、会社の同僚や友達から誘われれば飲み会にも参加します。
甘いものは昔から大好きなので、今でも普通に食べています。
これらから考えると、至って普通の生活をしていることを理解していただけるのではないでしょうか。
それでは、ダイエットに成功する前と現在とでは何が変わったのでしょうか。
それは時間に対する概念です。
ダイエットに成功する前は、何度もダイエットに挑戦してはリバウンドを繰り返してしまう日々が12年間(2000年~2011年)続いていました。
とくにあの当時はすぐに痩せられると勘違いしていたので、ダイエットを行う期間も短期間で設定し、結果がでなければ失敗と考えていました。
そのため、ダイエット期間中に急な飲み会が入ったり、普段以上に食べてしまったりすると「食べすぎてしまった」罪悪感にかられてしまいます。
計画していたダイエットの予定が1日狂っただけで「自分は失敗した」と落ち込んでしまい、それを機に行動が止まってしまうことが多々ありました。
これが挫折やリバウンドを繰り返してしまった大きな要因でした。
短期間で痩せようと思っている人はダイエットに失敗する
私はダイエットを始めても途中で挫折してしまったり、しばらくしてリバウンドしてしまったり、多くの失敗を繰り返してきました。
この原因はダイエットに取り組むために設けた期間(時間)の設定にありました。
誰でもすぐに結果がほしいものです、私もその1人でした。
すぐにでも結果を出したいと、体重の推移や食事の量を事細かに記録して毎日追いかけてしました。
設定期間が短いため、自分で決めたノルマを完璧にこなそうとしていたのです。
ところが、1回でも計画が狂ってしまうと、すべて失敗してしまったかのような錯覚に陥ってしまいます。
これは、結果を急ぐあまりに、目の前の行動だけしか見えていない状況が作り出している幻想でした。
期間設定が短いために、たった1回計画がうまくいかないだけでも焦ってしまい、それがストレスとなって最終的には諦めてしまうパターンに陥っていました。
一方で、ダイエットに成功するようになってからは、逆に時間を味方につけてじっくり時間をかけて取り組むようになりました。
たとえ、急な飲み会が入っても、食べすぎてしまった日があったとしても、その日だけで挽回しようとせずに、1週間単位で帳尻を合わせればよいではないかと、長いスパンで物事を捉えることができるようになります。
その結果、予定が1日狂っただけで「失敗した」と落ち込むこともなくなりますし、罪悪感にかられることもなくなります。
つまり、焦らずに時間を味方につけることでストレスなくダイエットに取り組むことが可能になります。
時間的な余裕が持て、ストレスフリーな状態になりますから、挫折する機会を大幅に減らすこともできます。
これは私だけに限らず、ダイエットに成功した人たちに共通して言えることだと思います。
ダイエットに成功した人たちが発信するSNS(ソーシャル・ネットワーキング・システム)などの情報には、その日に食べた料理や、参加したパーティーの模様、美味しかったお酒なども投稿されています。
しかし、よくよく観察してみると、毎日のように投稿されているわけではなく、1週間単位であったり、1ヶ月単位であったりと、自分で計画した予定通りに飲み食いしている様子が伺えます。
それ以外の期間は、それぞれの方法でダイエットに取り組んでいる様子が垣間見えます。
短絡的な方法はいずれ役に立たなくなる
インターネットの情報では「短期間で痩せられる」「◯◯するだけで痩せられる」といったキャッチコピーで、すぐにでも結果を出したいと考えている人(痩せるための時間を焦っている人)をターゲットにして、様々な情報が公開されています。
残念ながら、これらの情報はどれも「楽に痩せることができる」ことをメインテーマとしています。
短期間で楽に痩せられる情報を頼りに短期的に痩せることができたとしても、その手法は長い目で見て使い物にならなくなります。
「短期間で痩せる〇〇だけダイエット」を張り切って実践した人たちのその後を見てみてください。
ほとんどの場合はリバウンドしてしまっているはずです。
なぜなら、ダイエット期間を終えてから死ぬまで一生涯「〇〇だけ」を続けていくことはできないからです。
「1週間で5kg痩せたい」「楽して痩せたい」などの理由でダイエットを始める人は、のちのちダイエットで苦労します。
厳しいことを言いますが、現状のあなたの体型は今までのあなたが費やしてきた時間、すなわち生活習慣が作り出したものです。
今までできなかったものをこの瞬間から短期間で楽にできると本当に思っていますか。
もしそれができるのであれば、この世から太った人はいなくなるはずです。
なぜ太ってしまったのか、なぜ痩せるのかといった本質的なことや筋道を深く考えずに、ただ結果だけを早急に結びつけてしまうと、結局は根本的な原因がわからないので、ダイエットに成功する可能性は限りなくゼロに近づいてしまいます。
注意ポイント
短絡的に短期間で痩せられる、◯◯するだけで痩せられるといった情報に飛びつくことはやめてください。
急がば回れ、時間を味方につけられる人はダイエットに成功する
一方で、ダイエットに成功できる人は、短期間に楽をして痩せようとせず、中・長期的な長いスパンで物事を考えることができますので、じっくりと腰を据えて、時間を自分に投資します。
結局は、じっくりと時間をかけ、地道な努力を続けてきた人ほどリバウンドすることなく理想的な体型を維持できるのです。
また、しっかりと時間をかけてダイエットに取り組んできた人ほど、時間をうまく活用して複利の効果を有効に活用しています。
複利の効果とは、たとえば、普通に過ごした日のパフォーマンスを100%と仮定しましょう。
そこで、1%だけダイエットに関する努力を行ったら、パフォーマンスは101%になります。
その翌日も1%だけダイエットに関して頑張ったとします。
すると、前日のパフォーマンスが101%ですので、2日目は
101% × 101% = 101.201%
となります。
これを毎日繰り返した場合、1年間(365日)続けたらどうなるでしょうか。
101% × 101% × …… × 101%と365回かけることになりますので、101%の365乗です。
これを計算してみると、
101%365 = 3778.343433……%
3778%となります、なんと元の37.8倍です。
コツコツと時間をかけて少しでも良いので努力を続けることで、過去に得た知識や経験が次々に関連付けられていきます。
その結果として出てくるパフォーマンスは二次関数的なカーブで成長していくことができるのです。
まとめ:時間を味方につけることができる人は成功する
「時間を味方に付ける」と考えると、なぜダイエットに成功する人ほどじっくりと時間をかけて取り組むことができるかが理解できると思います。
短期的に痩せようとせず、逆に時間を自分に投資できれば、あとから何倍にもなって効果が現れることを成功者は知っています。
早く痩せたいと焦る気持ちはわかります。
そのあせる気持ちをグッとこらえて、じっくりと腰を据えて時間を味方につけてダイエットに取り組んでください。
短絡的なダイエット情報が多く出回っていますが、本当にダイエットを成功する人は、短絡的な情報に惑わされず、コツコツと歩んでいることを理解してください。