ダイエットに取り組んである程度経過すると、必ずと言っていいほど迎える局面があります。
それは「リバウンド」との戦いです。
期間を決めてダイエットに取り組んだとしても、そのあとにどうやって体型を維持していくのかは、ダイエットをするよりも難しいことかもしれません。
ダイエットをやめた途端に今までのような体型に戻ってしまった、またはダイエット開始前よりも太ってしまったといったリバウンドに関する話はよく耳にするのではないでしょうか。
実はリバウンドをしないようにするための思考法はすでに決まっています。
この考え方を学べばあなたは今後二度とリバウンドすることがなくなるでしょう。
この記事ではダイエット後にリバウンドしなくなるための考え方について解説します。
「イメージ・感情・思考・行動・結果」の考え方
私たちが何かの動作を行って結果を出す行為は、無意識に以下のような経緯をたどっています。
何かアイデアが浮かぶ(イメージ)
↓
そのアイデアから予期されることが引き金となり、感情が動く(感情)
↓
イメージされたことが頭の中で言語化され、論理をたどって考える(思考)
↓
思考に基づいて動作の手順を考えて行動する(行動)
↓
実際に行動したことが結果として現れる(結果)
=イメージ図=
これは、すべての動作において行われている思考回路です。
自分で考えたことから仮説を立て、その仮説に基づいて計画を立て、行動を起こすことで何かしらの結果を得ています。
たとえば、旅行に行くことを考えてみましょう。
そうだ、旅行に行こう! とアイデアがわく。
↓
旅先でのことを考えると、ワクワク感が増えてくる。
↓
どのような日程で、どんなところを訪れるか考え始める。
↓
考えた旅行の計画に従って、旅行に出発する。
↓
旅行先で時間を満喫し、充実感を得る
このように、旅行など自分にとってワクワク感の高くなることについては、しっかりと「イメージ → 感情 → 思考 → 行動 → 結果」の順に従って物事が進んでいきます。
そのため、得られる結果も納得のいくものとなり、充実感を得ることができます。
ところが、ダイエットに取り組もうとなった途端に感情と思考は飛ばして、ほとんどの人はダイエットの成功事例から行動だけを真似するようになってしまいます。
たしかに、行動を真似して直接学んでいくことは重要です。
本来、私たち人間は学ぶことで成長していきます。
関連
ちなみに「学ぶ」の語源は「真似ぶ」、つまり「真似をする」からきています。
試しに「まねぶ」を漢字変換してみてください。
変換すると「学ぶ」がリストに出てくると思います。
しかし、真似をすべきは「行動」ではなく「思考」です。
ポイント
リバウンドせずにダイエットに成功できる人たちは何を真似ているかというと「思考」を真似しているのです。
思考を真似するとは?
それでは思考を真似るとはどのようなことでしょうか。
思考とは「イメージされたことが頭のなかで言語化され、論理をたどって考えること」です。
論理とはロジックとも呼ばれ、筋道を立て、順を追って考えていくことです。
つまり「なぜこの人はこのような行動をしたのか」「なぜこの考えに基づいて行動を起こしたのか」といった「なぜ」から理由を考えることを真似しているのです。
当サイト、ロジックダイエットもタイトルの通り、ロジック(論理)的にダイエットに関する「なぜそうなるのか」を筋道立てて詳しく解説しながら、ダイエットに成功するための思考やアイデア、行動方法などを紹介するサイトです。
注意ポイント
ダイエットをしてもリバウンドしてしまう人は、「簡単に痩せられる」「短期間で痩せられる」「○○だけダイエット」といった情報に飛び込みやすい傾向があります。
なぜなら、行動だけを真似しようとしてしまうからです。
そのため、取り組んだダイエット期間が終わった途端に、真似していた行動がピタリと止まってしまいます。
行動が止まれば今までの生活に逆戻りとなりますから、一気にリバウンドしてしまうのです。
「行動」だけを真似すると必ず陥る悲劇
それでは「食事制限」という行動だけを真似したダイエットが迎える悲劇について例を見てみましょう。
インターネットで見つけた「○○だけダイエット」は食事を制限するダイエットでした。
口コミや評価を見ると、たしかに短期間に体重が減っている結果を目のあたりにすることができます。
そこで、早速この「食事制限」を開始しました。
しばらく続けていると、みるみる体重が減って目標の値に達することができました。
ダイエット目標に到達したので、今まで行っていた「食事制限」を解除しました。
はじめのうちは体型を維持できていましたが、1週間が経ち、2週間が経過して徐々に体型が以前のようなブヨブヨのカラダに戻り始めました。
気づいてみれば、ダイエット開始前よりも太ったカラダになってしまいました。
この結果を受けて「○○だけダイエット」は効果がなかったと結論づけ、別のダイエット方法を探します。
次に見つけた「△△ダイエット」に切り替えました。
ところが、結果はまた同じで、痩せてはリバウンドを繰り返す日々が続いていきました。
この例は、私がロジックに出会う前に実際に経験した苦い体験です。
当時の私は、行動だけを真似してダイエットを行っていたため、そのダイエットをやめた途端に体型はもとに戻ってしまいました。
食事制限だけを行っていたので、筋肉量が落ち、基礎代謝が減ってしまったことが原因だと今振り返るとよくわかります。
参考
基礎代謝とは何もしていなくても使われているエネルギーのことで、例えば心臓の動きや脳が使うエネルギーなどの総量のこと
筋肉量が減ったことでより痩せにくいカラダの状態でもとに戻ってしまったので、ダイエット開始前よりも太った状態になってしまいました。
このように、行動だけを真似しても必ずリバウンドしてしまいます。
なぜなら、行動だけを真似しても「なぜそうなるのか」といった明確な理由を理解することができないため、真似している行動をやめた途端に元の環境に戻ってしまうからです。
また、私たちのカラダにはホメオスタシス(恒常性維持)という「今ある状態を安定的に保とうとする本能のような機能」があります。
たとえば、人間の体温が35~37℃で保たれているのはホメオスタシスの機能によるものです。
そのため、行動だけを真似したダイエットを行うとその行動をやめた途端に、ホメオスタシスがカラダを元の状態に戻そうと、あなたの脳はあらゆる手を使って今までの状態に戻そうとあなたの心に訴えてきます。
この訴えは本能からくる無意識の信号なため、ホメオスタシスによる抵抗によって心の声に従ってリバウンドする行動を気づかないうちにとってしまいます。
これがリバウンドを起こしてしまう原因です。
では、どのようにすればリバウンドすることなくダイエットに成功することができるのでしょうか。
それが先ほど紹介した「思考を真似る」ことなのです。
思考を真似すれば行動が変わり、行動が変われば習慣が変わり、習慣が変われば結果が変わる
大切なのでもう一度言いますが、思考とは「イメージされたことが頭の中で言語化され、論理をたどって考える」ことです。
論理とは「筋道を立て、順を追って『なぜそうなるのか』という理由を1つずつ明確にしていくこと」。
ここで大切なのが「理由」です。
ちなみに、理由を英語で「Reason」といいます。
「理由:Reason」について辞書を調べてみると、次のような意味があります。
「道理・理屈」、「理性・思考力」、「判断力・分別・良識」
また、明確な理由がある場合は、その背景に以下のような意味がすべて含まれています。
- なぜそのようなことをするのか
- それは自分が考えている意見や行動を合理化するための理由がしっかりとわかっているのか
- 「よし、やってみよう!」と自分が納得できる原因や理由がしっかりとわかっているのか
- しっかりと自分自身で判断できる思考力や判断力が備わっているのか
つまり、行動を起こす際に「理由」が自分自身の中で明確になっていれば、その行動から得られるベネフィットが段階をおって手に取るようにわかっているはずです。
参考
ベネフィットとは自分にとっての利益や役に立つこと
そして、その段階を順序立てて行う判断力も備わっています。
このように、思考を真似するとダイエットに成功した人たちがどのような考え方や論理に基づいて行動を起こしていったのかを自分が納得しながら先に進めていくことができます。
思考だけを真似すれば「この思考に基づいてなぜ太ってしまうのか」「どのように対策をしていけばよいのか」「どのような食事をとればよいのか」など、あなたがこれから行おうとしている全てに対して応用していくことが可能なのです。
思考を真似することで、あなたの論理が明確な理由を導き出してくれます。
明確な理由がわかれば、どのような行動を行えばよいのか自分で導き出すことができるため、あなたの行動が変わります。
行動が変わることで、それはやがて習慣になります。
習慣が変わったということは、新しい結果が常に目の前にある状態になりますから、最終的に求めたい結果を維持することができます。
思考 が変われば 行動 が変わる。
行動 が変われば 習慣 が変わる。
習慣 が変われば 人格 が変わる。
人格 が変われば 運命 が変わる。
運命 が変われば 人生 が変わる。
思考を真似することができれば、リバウンドなどしない人生がやってきます。
明確な理由がわかると自然と行動できるようになる仕組みを下記の関連記事で詳しく解説しています。
合わせてお読みいただけると「なるほど、そういうことだったのか」と納得いただけるはずです。
[/st-midasibox]それでは、行動を真似した場合と、思考を真似した場合の違いを比べてみましょう。
リバウンドを引き起こす思考回路
「行動を真似する」
↓
「理由がはっきりしていない」
↓
「なぜ行動するのかがわからなくなってくる」
↓
「行動をやめてしまう」
↓
「もとに戻ってしまう(リバウンド)」
↓
「結果が変わらない」
リバウンドしないための正しい思考回路
「思考を真似する」
↓
「理由がはっきりする」
↓
「行動が変わる」
↓
「習慣が変わる」
↓
「結果が変わる」
ほとんどのノウハウ情報や「〇〇だけダイエット」が意味のない理由
このように考えることができれば、ダイエットに関するほとんどのノウハウや「〇〇だけダイエット」といった情報が無意味である理由がわかります。
なぜなら、これらの情報は「行動」だけを教えているからです。
たしかに、ノウハウやテクニック「〇〇だけダイエット」といった実践方法は一見するとすぐに結果が出るように見えます。
しかし、すでに解説したとおり、実際にはまったく意味がありません。
なぜなら、明確な理由を論理に従って考えることができませんから必ずリバウンドしてしまいます。
一方で「思考」を真似する、学ぶことは、その中に隠れている理由を順序立てて探し、自分が納得することを見つけ、応用していくという考え方ですから抽象的です。
具体性がすぐに見えてこないため、若干難しく感じる人もいるでしょう。
ところが、本当に必要なのは「思考だけを学ぶ」という考え方です。
ダイエットは実にシンプルであり、老若男女問わず、なぜ太るのか、なぜ痩せるのかといったダイエットの基本はいつでも、どこでも、誰にでも同じです。
よって「思考」さえ学び、身に着けることができれば、リバウンドをすることがなくなる(ダイエットで痩せた体を維持することができる)ようになります。
このグラフは、私が2012年1月からダイエットを始めて、この記事を作成する2017年9月までの体脂肪率を記録したものです。
2012年7月に初めてダイエットに成功し、体脂肪率10%を切ることができました。
それからどのように体型を維持すればよいのか、試行錯誤を繰り返しましたが、なかなか思うようにうまく体脂肪率を10%台前半に維持することができませんでした。
なぜ体脂肪率を10%台前半に維持できないのか、改めて自分を見つめなおしてみました。
すると、ダイエットに成功した時の方法にしがみついていることに気づいたのです。
そこからマインドセットの重要性に気づき、成功者の考え方や思考法を徹底的に学びなおしました。
そして、その思考法をとことん真似して、自分でも同じような思考ができるように頭に叩き込みました。
ダイエットの方法ではなく思考だけを真似するようになった2015年6月からは、自分で納得しながら行動に移すことができるようになり、今では体脂肪率を10%台でキープできるようになりました。
まとめ:行動を真似するのではなく思考を真似よ
それではもう一度リバウンドしないための思考法についてまとめます。
真似すべきは「行動」ではなく「思考」です。
多くの人は目先の行動にばかり注目してしまうため、ノウハウやテクニックだけを求めて行動だけを真似してしまいます。
その結果、リバウンドを繰り返してしまいます。
これがダイエットに失敗する人によく見られる共通点です。
この記事にたどり着けたあなたには、永遠にリバウンドをしないダイエット思考を身に着けるため、これからは成功者の「思考」だけを真似てそこから学んでください。
この思考法を手に入れることができれば、たとえ「〇〇だけダイエット」などの情報を見ても「この方法から自分に活用できる考え方はないだろうか」と意識することができるようになり、あなたが明確に行動するための理由がわかるようになります。
理由がはっきりしていれば自分の行う行動に納得がいくようになり、その結果として行動が変わります。
やがてそれが習慣となり、リバウンドしないカラダを作り上げることができます。
この思考法を手に入れ、二度とリバウンドしないカラダも一緒に手に入れてください。