ダイエットを行う人の特徴は、大きく2つに分類できると思います。
ひとつは、とにかく「やってみよう」とダイエットを始める人です。
自分の見つけた(信じた)ダイエットの方法をつべこべ言わずにまずやってみる人たちです。
もうひとつは「やってみます。でも、できないかも……」と、何かしらの行動しない言い訳を探している人たちです。
このような人たちの特徴として「この方法では痩せない。だめなダイエット方法だ!」と批判する人がいます。
ここに面白いカラクリを見ることができます。
たしかにダイエットにはいろいろな方法があると思います。
しかし、同じやり方でダイエットに取り組んでいる人の中でも結果を出せる人と出せない人がハッキリと別れてしまいます。
この違いはどこからくるのでしょうか。
それは「すべての答えは自分の中にある」事実に気づいていないからです。
簡単に言ってしまえば、あなたは自分のためにダイエットを始めたはずが、自分以外の第三者、つまり他人から受けた影響によって心が動いてしまい「他人事」になってしまうためダイエットを失敗してしまいます。
この記事では、ダイエットができない人の特徴を知り、なぜ痩せることができないのか解説していきます。
そこからダイエットでしっかりと結果を出すために必要な特徴を押さえて、あなたがダイエットで結果を出すためのポイントについてお伝えしていきます。
ダイエットができない人の特徴:人の褌で相撲をとる(他の人の影響を受けてダイエットを行う)タイプ
「人間は感情の生き物だ」ということを一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
たしかに、少し先のことや将来のビジョンなどの中・長期的な視野で考えると、私たちは冷静に計画を立てて行動できます。
しかし、直近の出来事(短期的に物事を捉える場合)に対しては、感情的になりがちで、冷静に対処するのは難しくなります。
たとえば「お金が足りない」状況を考えてみましょう。
もし、パソコンやブランド物の時計、車といったある程度まとまったお金が必要なものがほしいならば、お金を貯める計画を立て、半年後や数年後に買おうと計画できます。
または、ローンを組んで何か月にもわたって支払う計画を立てる人もいるでしょう。
ところが、お店で食べ物や飲み物などを買う際に財布の中のお金が足りなかった場合や、レジの前で財布をなくしていたことに気付いた場合「やばい!どうしよう……」と焦ってしまうはずです。
このように、どちらも「お金が足りない」という状況ですが、中・長期的に物事を捉える場合と、短期的に物事を捉える場合では大きな違いがでてきます。
では、ダイエットの場合を考えてみましょう。
あなたが「痩せよう」と考えたとき、まず行うことは情報収集をすることではないでしょうか。
「どのように痩せればよいのか」「どんな方法があるの?」とノウハウを探しにいくと思います。
そのときに飛び込んでくる情報のほとんどは、あなたの感情をあおるものが多いはずです。
- 楽をして痩せる
- 簡単に痩せる
- 短期間で痩せる
- 〇〇するだけで痩せる
これらの情報を目の当たりにすると、簡単に痩せることができるのではないかとワクワク感がでてきます。
その感情に任せて情報に飛びつき、行動を開始する人が多いと思います。
感情的に得た情報のため、数日間はモチベーションの高い状態が続きます。
ところが1日目よりも2日目、2日目よりも3日目と期間が長くなればなるほどやる気やモチベーションは徐々に下がっていきます。
そして、ある程度の期間が過ぎたとき、結果の出ていない自分を見て「この方法でダイエットを行ったのに痩せない。詐欺だ!」「この情報は間違っている!」と他人のせいにしてしまいます。
これは短期的(感情的)な計画に従ってしまったために引き起こされる現象です。
感情が高まっているときは何とか乗り切れますが、そもそも中・長期的な視野をはじめから持ち合わせていません。
また、高まった感情は自分の中から湧き出たものではなく、他人が作り出した情報によってあたかも自分の作り出した感情であるかのように勘違いしているだけです。
そのため、感情は次第に薄れていき、モチベーションが下がってくるとうまく続けていくことができなくなってしまうのです。
別の言い方をすればあなたは他の人(第三者)の情報によって感情を動かされたわけです。
それはあなた本人の思考や行動によって生まれた感情ではありません。
いわば、人の褌で相撲を取るようなものですから「自分事」ではなく「他人事」で物事を捉える人は、次のようにダイエットで失敗しやすい特徴を持っています。
人の褌で相撲を取るタイプの人がダイエットで失敗する特徴
- 何かと言い訳が多い
- 具体的な目標を設定しない
- すぐに行動しないで先延ばしにする
- 熱しやすく冷めやすいため長続きしない
- そもそもダイエットの方法を間違っている
- 他人の干渉がある環境で周りと比べてしまう
- やる気に頼る思考回路のため、モチベーションがないと動かない
そもそも、自分の内側に求めた解決方法ではなく、自分の外側から探してきた方法ですから、うまくいかなかったときは他人のせいにしてしまえばよいと考えてしまうのです。
そのため、自発的な行動ができず、上記のような特徴がよく見られます。
ダイエットができない人の特徴:自分は完璧主義で、他人を批判するタイプ
もうひとつ例をあげて考えてみましょう。
高校入試や大学入試で全国上位校を狙うとします。
難関校になればなるほど、試験に合格することが難しくなることが容易に考えられます。
そのため、当然ながら対策をしてくれる塾に通ったり、専門の参考書を購入して勉強したりすると思います。
塾や参考書も「絶対に合格!!」と目標を掲げているはずです。
しかし、当の本人にやる気がなく、消極的だったとしましょう。
当然ながら、試験で良い点は取れませんから入学試験に落ちてしまいます。
このとき、この生徒は次のようなことを言うでしょう。
- 「あの塾は、絶対に合格させてくれると言っていたくせに、落ちてしまったではないか。この塾は詐欺だ!」
- 「この参考書で勉強すれば絶対に合格できると信じていたのに、この参考書は詐欺だ!」
これは、ほとんどの人がおかしなことを言っていると気づくはずです。
しっかりと自分で勉強していないのに試験で良い点が取れるはずがありません。
自分自身が努力を行ってこなかったことが試験に合格できなかった理由だと誰もが理解できます。
ところが、これがダイエットのこととなると「この方法でダイエットしたのに、痩せることができなかった。詐欺ではないか!」とダイエットに関する情報やその方法のせいにする人が多いです。
これがほとんどの人が痩せることができない根本原因です。
入試で合格することと同じように、痩せるためには得た情報をもとに「ものすごい努力と行動」が必要です。
努力と行動をするためには、仮に外部から情報を探してきてとしても、その情報を自分の中にしっかりと落とし込み、自分の内側と向き合う必要があります。
ものすごい努力と行動をすることに気づくが間違った方向に行ってしまう人
なるほど、自分の中に落とし込むためにはものすごい努力と行動が必要だとわかりました。
しかし「ものすごい努力と行動せねば」と早合点してしまう人もダイエットに失敗しやすくなります。
なぜなら、すべての物事を完璧にこなさなければならないと自分に暗示をかけてしまう傾向があるからです。
たとえば、次のような人たちです。
ものすごい努力と行動をしなければと自分に暗示をかけて失敗しやすい人の特徴
- ゼロイチ思考=ゼロか100%かの2択しかできずにほとんどが0%だと思い自滅する
- 何かと自分に都合の良い解釈をつけてでも完璧にこなしていると錯覚する
- 自分の心の声に耳をかさないため、睡眠欲などの生理的欲求を軽視しがち
- 完璧主義で少しでも計画通りにいかないと失敗したと捉えてしまう
- 計画を完璧にこなせないことが嫌になり挫折感を感じやすい
- ゼロイチ思考と完璧主義のためストレスがたまりやすい
- ストレスからつい食べ過ぎてしまう
- 固定概念が強すぎる
これではせっかくの努力と行動も水の泡です。
ではどのようにすればよいのでしょうか?
ダイエットができる人の特徴:答えを自分の内側に見つけに行ける人
ダイエットがうまくいく人の特徴は、たとえ他人から情報を得ることがきっかけであったとしても、それを自分の中に落とし込み、自分の内側(心の声)と対話して、自分自身納得しながら行動を進めることができる人です。
なぜなら、自分の内側に意識を向けると、これからどのようなことが起こるのかイメージがわき、そこから「ワクワク感」がうまれ、自発的に行動しようと思えるようになるからです。
何かアイデアが浮かぶ(イメージ)
↓
そのアイデアから予期されることが引き金となり、感情が動く(感情)
↓
イメージされたことが頭の中で言語化され、論理をたどって考える(思考)
↓
思考に基づいて動作の手順を考えて行動する(行動)
↓
実際に行動したことが結果として現れる(結果)
=イメージ図=
たとえば、小学校の頃の遠足に行く前の日などは、普段寝坊しがちな人でも嬉しさから朝はパッと起きられた経験をしたことがあると思います。
明日は遠足だ!とイメージがわく。
↓
遠足のことを考えると、ワクワク感が増えてくる。
↓
どのような日程で、どんなことをしたいか考え始める。
↓
朝は遅刻しないように出発しようと計画する。
↓
朝パッと目が覚めて遠足に出発し、充実感を得る
このように、自分の内側に意識を向ける、言うなれば自分の心の声としっかりと対話して決めたことにはワクワク感が高くなります。
その結果、得られる結果も納得のいくものとなるため充実感を得ることができます。
自分の内側(心の声)と対話して、納得しながら行動を進める方法
自分の中に落とし込むとは、得た情報を基に次のようなことを行う必要があります。
自分の内側と向き合うためのステップ
- なぜそのような行動を取るのか、どのようにすればよいのかをしっかりと考え、得た情報を自分の頭の中に自分の言葉として翻訳する。
- 自分にとって理解しやすいように翻訳したならば、その情報からどのように行動すれば目標に到達することができるのか筋道をゴールから逆算的に考えて、仮説を立てる。
- その仮説に従って行動し、うまくいくのかどうかを実際に体験する。うまくいかなかった場合は、事前に立てた仮説が間違っていたことが理解できるので、別の仮設を立てて行動を続ける。
- これらを繰り返すことで、自分の仮説がうまく言った場合、小さな成功体験を得ることができる。その小さな成功体験から自分の感情が「よし、この調子でいこう!」、「もっと続けてみよう!」と達成感とワクワク感を得ることができる。
- 達成感とワクワク感を自分の内側から得ることができるので、もっと続けてみようと努力できる。
このように、たとえ外部から得た情報を元手にダイエットに取り組むことになったとしても、その情報をただ鵜呑みにするのではなく、しっかりと自分の中に落とし込むことで自分の外側ではなく、自分の内側に答えを探しに行くことができます。
自分の内側に答えを探しに行くことができれば、そこから得られた小さな成功体験によって達成感と満足感を得られます。
達成感と満足感が得られればワクワクした状態が続きますので、モチベーションは高い状態を維持できます。
ポイント
自分で考える
↓
それに従って行動してみる
↓
小さな成功体験を得る
↓
ワクワク感アップ
↓
またやってみようと思う
↓
自分でまた考えてみる
自分の内側に答えを探しに行くことで、このような良い連鎖がグルグルと回り出します。
こうなってしまえば、結果は必然的についてきます。
まとめ:ダイエットができない人はワクワク感を忘れているだけ
「この方法は痩せない!」「この情報は詐欺だ!」などと他人を批判している人の中でダイエットに成功した人はいません。
自分の外側に答えを求めにいった場合は、必ず途中で大きな壁にぶつかってしまいます。
そして、その壁は相手のせいだ、環境のせいだ、周りのせいだと批判して自分の失敗を認めようとしません。
これはある意味仕方のないことかもしれません。
なぜなら、スタートの段階で完全に他人の方法に乗っかって、あわよくばと考えているからです。
これであれば、万が一うまくいかなかったときに「他人のせいにする」という逃げ道を事前に用意しておくことができるからです。
- 自分が選択したことが間違っていたらどうしよう
- 損してしまうのではないだろうか
- うまくいかなかったらどうしよう
これらはすべて「恐れや不安」からくるものです。
なぜなら自分で経験したことがないから。
恐怖や不安をなくす最も簡単な方法は「体験してしまうこと」です。
体験したことがないから「大丈夫だろうか?」「うまくいくだろうか?」と不安になってしまうのです。
体験することは他人ではなく自分でしかできません。
つまり、すべての答えは自分の外側にあるのではなく自分の内側にしかないのです。
「すべての答えは自分の中にある」とわかっている人は、そもそも他人を批判したりしません。
批判する暇があったら自分の心の声と対話を繰り返し、仮説を最適化して、さらにうまくいく方法を常に探しているからです。
なぜなら、自分の心の声としっかりと対話できると「ワクワク感」といった自発的な感情がうまれるため、あなたの心も「ダイエットしてもいいよ」と行動許可を与えやすくなるからです。
大切なことなのでもう一度言います。
あなたが行動できるか否かは、あなたの心が許可したものでなければ必ず途中でやめてしまいます。
逆に言えば、あなたの心が許可をしているもの、つまりはワクワクしてやりたくて仕方がないものは嫌でも行動することができるようになります。
これを理解すれば、あなたのダイエットは飛躍的に成功へと近づくことができます。