「ダイエットを始めるにとき、まず行うことは何ですか?」
このような質問をされたらあなたは何と答えますか?
ほとんどの方はどのように痩せればよいのか、どのような方法が流行っているのかといった「情報収集」から始めるのではないでしょうか。
ダイエットを開始するにあたって、過去に全くダイエットを行ったことがない方や以前にダイエットに挑戦したがリバウンドしてしまったことがある方はダイエットに関する知識量が少ないと感じてしまいます。
そのため、どのような方法で取り組めばよいのか、また失敗しないためにはどのようにすればよいのかと不安になります。
その不安を解消すべく、インターネットや書物、テレビなどを使って情報収集を開始します。
たとえば、当サイト:ロジックダイエットを参照していただければ、ダイエットに成功する方法がすべて無料で全公開されていますし、書店に行けばダイエットで成功する方法はいくらでも書籍に書かれています。
しかし、ダイエットに関することを学び、成功方法をしっかり勉強したとしても、実際にダイエットに成功する人が少ないのはなぜでしょうか。
この記事では、情報を集めれば集めるほどダイエットに失敗しやすくなってしまう要因について解説し、情報を集めるのではなく使える状態にする重要性について紹介します。
ダイエットに失敗する人が理解できていない「知っている」と「やれる(できる)」の違い
たしかに、ダイエットに関する情報を集め、それについて勉強していると、新しい発見や気づきがあり、ダイエットに関するモチベーションも上がってくると思います。
とくにそれが最新の理論であったり、とても簡単に行うことができる方法であったり、流行りだして周りの人が行っている方法であればあるほど「自分でもできるかもしれない」と無意識に考え始めてしまいます。
また、外部から得た情報を集めれば集めるほど、知識量は増えていきます。
そのあとで似たような情報と出会ったときには「あっ、それすでに知っている」と認識するため、どのようにダイエットを行っていけばよいのかと不安になることよりも、すでに知っていることに対する安心感が高くなります。
この安心感があなたを失敗させてしまいます。
なぜなら、情報を集めれば集めるほど、まだ実際にダイエットに関する行動すらしていないにもかかわらず、すでにダイエットを始めているかのような錯覚に陥ってしまうからです。
スポーツを例にとって考えてみます。
どれだけ知識をつけ、理論を学び、戦略をたて、プロ選手と同じ道具を使ったとしても、それだけでは意味がありません。
毎日の練習を積み重ねなければ上達することはありません。
たとえば、あこがれの選手が使っているバットを持っていて、素振りの方法も完璧に真似できたとしましょう。
しかし、実際にバッターボックスに立って憧れの選手と同じようなパフォーマンスが出せるかといったら、おそらくピッチャーの投げるボールにかすることすらできないでしょう。
どんなに知識を身に着けても、実際にカラダを動かし、行動しなければスポーツは上達しません。
知識はある意味、道具でしかありません。
どんなに素晴らしい道具(知識)を持っていても、それをどのように活用するのか、どのように扱うのかまではわからないのです。
ここに「知っている」ことと、実際に「やれる(できる)」こと間に大きな差があることがわかります。
つまり、どんなに知識を持っていてもその知識を実際に使えなければまったく意味が無いのです。
ではどうすればよいのでしょうか。
答えは簡単で学んだことをまずは実際に試してみることです。
書かれていたことや聞いたことを実際に繰り返し行動することで、小さな成功体験を積み重ねることができます。
この小さな成功体験がやがてノウハウとなり、今までは知識でしかなかったものが「知恵」となってあなたの財産になるのです。
ダイエットでは体脂肪を落としていくことが必要です。
ひとえに体脂肪を落とせば良いとはいっても、そこには「食べたい」欲求との戦いであったり、我慢とストレスとの間に立って戦わなければならなかったりと、行く手は壁だらけ。
目標に向かって進むためには、試行錯誤しながら壁を乗り越え、ゴールに辿り着くしかありません。
この壁をうまく乗り越えるためには知識ではなく「知恵」が必要なのです。
まずはノウハウコレクターを卒業せよ
実際に経験したことがないのに、知識だけはやたらと多く持ち合わせている人のことを「ノウハウコレクター」と呼びます。
ノウハウコレクターに共通することは、常に新しいことを探して「安心感」を得ていこうとすること。
このとき、何か新しいノウハウを本などで学んだとします。
ノウハウコレクターであればあるほど「すでにそれは知っている内容ではないか!」と思います。
なぜなら、すでに持っている知識を聞いても新しい安心感を得られないからです。
このような人たちは「◯週間だけで△△キロ痩せる」「◯◯だけダイエット」といったできるだけ短期間に、そしてできるだけ簡単に痩せられる方法ばかりを探してしまう傾向があります。
ダイエットをして痩せたいと考えている人は、今までの生活習慣や自分の行動パターンを積み重ねてきた結果、現状のカラダになってしまった事実を忘れてしまいがちです。
冷静になって考えれば、現状のカラダは数日や数週間でできあがったものではないことは容易に考えられると思います。
しかし、いざ痩せたいと思ったときは今までのことは全く考慮に入れずに、持ち合わせた知識だけでなんとかしようとします。
このとき、持っている知識だけでは事が足りないと不安にかられてしまうので、新しい知識を得ようとノウハウを探してしまうのです。
つまり、このような人たちは、現状のカラダが自身の生活習慣を何ヶ月、何年もかけて築き上げてきた結果であるにも関わらず「わずか数週間で自分の考えるカラダになりたい」という安易な考えが染み付いてしまっているのです。
何週間、何ヶ月と努力をし、耐え抜いて経験を積んでいこうという気持ちを完全に失っています。
スポーツや資格試験、学校の入試では、圧倒的な努力をしなければ成果がでないとわかっている人でも、どういうわけかダイエットに関しては簡単にできるだろうと甘い考えをしてしまいます。
知識を効率よく最短で得るためには、集めた知識の内容を読み返し、すべて暗記してしまえば良いので簡単です。
ただし、知識を学んだだけでは実際の経験が伴っていないため「知恵」にまで到達できず、実際に使える状態にはなりません。
ただ知っているだけで実際に使えないものは何も知らないのと同じことなのです。
実際に使える状態の「知恵」にするためには、圧倒的な努力をして経験を積む以外に方法はありません。
新しい知恵の習得には無駄と思えるような非効率な行動を繰り返し行うしかないのです。
知識は「すでにわかっている問題を解決する」のに有効です。
たとえば、数学のテストで基礎的な計算問題やすでに解いたことのある問題は簡単に回答できます。
しかし、文章題や応用問題になった途端に問題が解けなくなった経験をしたことがあるのではないでしょうか。
これは知識が「知恵」になっていないため、知っている知識を実際に使える状態にできなかった典型的な例です。
ダイエットはいわば、数学の応用問題を解くようなもの。
誘惑に負けそうになり、我慢を強いられてストレスを感じたり、体重や体脂肪が思うように落ちなくなって不安にかられたりと、答えのわからない問題を自力で乗り越えていくしかないのです。
このときに役立つのが知識ではなく「知恵」なのです。
知恵は「答えの分からない問題を解決する」ための能力です。
知識だけを持っていても実際に使い物にならないことがわかると、なぜノウハウコレクターが失敗してしまうのかが理解できると思います。
これで「知っている」と「やれる(できる)」の大きな違いに気づくことができます。
それでは、知識を知恵に変換するためのステップを以下に示します。
知識を知恵にするための実践ポイント
- 今自分が持っている情報・知識を整理する
- 今までに聞いたことや書かれていたことをまとめる
- まだ何か足りないものがあると感じても不安に思わずに、まずは手持ちの情報・知識を使って行動してみる
- 失敗することも多いが気にせずに、とにかく繰り返し行動を続ける
- 行動を繰り返すうちに小さな成功体験を得ることができる
- 小さな成功体験ができたときの感覚を大切にして、忘れないようにメモを取る
- 次の小さな成功体験を得られるように行動を続け、失敗しても気にしない
- これを繰り返し、小さな成功体験を積み重ねていく
- 小さな成功体験が積み重なることで、それがあなた流のノウハウになる
- あなた流のノウハウを繰り返し使うと、新たな成功体験を獲得できるようになる
- これを繰り返し行うと、あなた流のノウハウが互いに関係を持つようになる
- あなた流のノウハウが互いに結びついたとき、知識が知恵になる
まとめ:ダイエットに失敗する人の特徴と逆のことをしよう!
知識だけを持っている人は、ダイエットを始めたとしても必ず失敗します。
なぜなら、そこには経験が全く伴っていないからです。
大切なのでもう一度いいます。
ポイント
書かれていたことや聞いたことを実際に繰り返し行動することで、小さな成功体験を積み重ねることができます。
この小さな成功体験がやがてノウハウとなり、今までは知識でしかなかったものが「知恵」となってあなたの財産になるのです。
ダイエットを成功させるためには、知識ではなく知恵を身に着けてください。
そのために行うことは、ノウハウを探しまくるのではなく、すでに得た知識を実際に行動に移し、繰り返し試してみることです。
はじめは必ずといってよいほどうまくいきませんが、試行錯誤する中で小さな成功体験をすることができます。
その経験を使って更に試していくことで知恵の習得につながり、確実にダイエット成功の階段を登りきることができます。
「知っている」は「やれる(できる)」ではないことをしっかりと認識し、得た知識をすぐに行動に移し「知恵」を増やすように努めてください。