これらの悩み、すべて解決します。
体脂肪を燃やすには、脂肪燃焼のメカニズムを理解する必要があります。
なぜなら、脂肪が燃焼する仕組みを知っていると、無駄な努力や我慢をしなくて済むので、ストレスなく体脂肪を燃やすことができるからです。
脂肪燃焼のメカニズムを知っておけば、ダイエットを合理的・科学的に実践することができますので、確実に脂肪を燃焼させることができます。
私はこの方法をマスターしたことで、半年で体重14kg、体脂肪率12%の減量にストレスなく成功しました!
この記事では、体脂肪の燃やし方、つまり、脂肪燃焼のメカニズムについて、どこよりも簡単に徹底解説し、効率的に脂肪を減らす方法を紹介します。
この記事があなたに提供するベネフィット
- 脂肪燃焼のメカニズムをしっかりと押さえることで、最短・最速・リスク0でダイエットに取り組める
- いつまでたっても痩せない苦痛を味わわずに済むため、ストレスが減り、ダイエットが楽しくなる
- ダイエット時の空腹を辛いと感じていたのがうれしいと感じるようになる
- リバウンドすることがなくなるので、好きなものを食べられる喜びを実感できる
※プロの食事管理を買ってしまうという近道
最近は「食べるダイエット」プログラムが増えてきており、しっかり食べて理想を目指すなら筋肉食堂DELIが早いかもです。カラダづくりを志す全ての人たちに美味しい高タンパク・低糖質・低カロリーのお料理を冷凍でご自宅までお届けするサービス、これを使って体脂肪を減らすのを軌道に乗せるのもありですね。
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結論:脂肪燃焼は4つのポイントで決まる!
脂肪燃焼のメカニズムで押さえるべきポイントは4つ。
これはお金に例えると理解しやすくなります。
お金の場合
お金が足りない
↓
貯金・預金を引き出す(取り崩す)
↓
現金(お金)を得て使える状態になる
↓
お金を使う
脂肪燃焼メカニズムで押さえるべき4つのポイント
体内の活動エネルギーが足りなくなる
↓
白色脂肪細胞から貯めてあった体脂肪(中性脂肪)を取り出す
↓
中性脂肪を分解して使える(燃やせる)状態にする
↓
ミトコンドリアで燃やしてエネルギーにする
この4つのポイントを押さえるだけで、あなたのダイエットは一気に加速します。
また、ダイエット後に体系を維持するときも、リバウンドを防ぐためのコツとして役立てることができます。
脂肪燃焼のメカニズム:体脂肪の基礎知識
それでは、具体的に脂肪燃焼のメカニズムについて掘り下げていきます。
まずは「敵を知る」ことからはじめてみましょう。
この章のポイント
- そもそも体脂肪とは何か?
- 体脂肪の役割
- 皮下脂肪と内臓脂肪
- 2種類ある脂肪細胞
そもそも体脂肪とは何か?
体脂肪とは、カラダに蓄えられた中性脂肪のことで、主に白色脂肪細胞に蓄積されていきます(白色脂肪細胞については後ほど解説します)。
私たちは、食べ物から摂取したエネルギーが体内で使い切れずに余ってしまうと、そのエネルギーを万が一の飢餓に備えてカラダに蓄えておくシステムを進化の過程で獲得しました。
その蓄えておく場所が脂肪細胞です。
この脂肪細胞が増殖したり増大したりすることで、脂肪細胞の数が増え、大きく膨らむことで「細胞が太っている」、つまり「カラダが太っている」状態が作り出されます。
体脂肪の役割
「体脂肪」と聞くと嫌われがちですが、体脂肪にも役目があってカラダについています。
私たちのカラダはおよそ15%が脂肪で構成されています。
脂肪細胞に含まれる脂肪はカラダの中で次のようなはたらきを持っています。
脂肪細胞の役割
- 体温の維持
- エネルギーの貯蔵庫
- 細胞膜や角膜を作るための材料
- ホルモンなどの伝達物質の生成・分泌
- 衝撃を和らげるクッション・内臓の位置を保つはたらき
皮下脂肪と内臓脂肪
体脂肪は「皮下脂肪」と「内臓脂肪」の2種類があります。
どちらもカラダにエネルギーを貯蔵する役割がありますが、名前が違うように異なる性質を持っています。
皮下脂肪 | 内臓脂肪 | |
脂肪が付きやすい部位 | 皮膚の下(二の腕、太もも、お尻など) | 内臓回り(お腹周り) |
脂肪の落としやすさ | なかなか減らない(落としにくい) | 付きやすいが減りやすい(落としやすい) |
付きやすい人 | 女性に多い | 男性に多い |
自分がどちらのタイプなのかを把握しておくと、脂肪燃焼の方法や戦略を立てやすくなります。
2種類ある脂肪細胞
私たちのカラダに存在する脂肪細胞には2種類あり、「白色脂肪細胞」と「褐色脂肪細胞」に分けることができます。
<出典:中日新聞 つなごう医療 中日メディカルサイト>
カラダのエネルギー貯蔵庫 白色脂肪細胞
一般的にカラダについた脂肪というと、白色脂肪細胞のことを指しています。
白色脂肪細胞は全身の至る所に存在していますが、とくにお腹周りやお尻、太もも、二の腕、背中、内臓のまわりなどに多く存在しています。
白色脂肪細胞の役割は、脂肪を細胞内にため込むことです。
すでに存在している白色脂肪細胞の中が中性脂肪で満たされると、白色脂肪細胞の数が増え、もっと脂肪をため込む状態を作り出してしまいます。
京都大学大学院農学研究所の河田照雄教授によれば、成人の白色脂肪細胞の数はおよそ400億個になると言われていますが、肥満者の白色脂肪細胞は約800個にも増えると言われています。
脂肪が脂肪を燃やしてくれる!? 褐色脂肪細胞
褐色脂肪細胞は、カラダの中のエネルギー発電所であるミトコンドリアを多く含んだ脂肪細胞です(ミトコンドリアについては後ほど解説します)。
白色脂肪細胞は脂肪をため込むはたらきがありましたが、褐色脂肪細胞は余分な脂肪を分解して熱を放出し、エネルギーを消費するはたらきがあります。
褐色脂肪細胞はカラダの至る所に存在するわけではなく、首の後ろ、肩甲骨の周辺、わき、心臓の周りなどといった限られた場所にしか存在しません。
さらに、褐色脂肪細胞は生まれたときが一番多く存在し、加齢とともに減少してしまいます。
<出典:日本農芸化学会 科学と生物 Vol.50 No.1 2012よりグラフ化>
とくに、40歳以降になると、褐色脂肪細胞は激的に減ってしまいます。
褐色脂肪細胞の数が減ることで、消費されるエネルギーが下がるので、それが中年太りの原因ではないかと言われています。
中性脂肪の構造
白色脂肪細胞に蓄えられた中性脂肪は、「トリグリセリド」と呼ばれています。
アルコールの一種である「グリセリン」と「脂肪酸」が組み合わさって構成されています。
たとえば、オレイン酸やリノール酸といった〇〇酸と名の付く油が脂肪酸です。
中性脂肪はこのままでは燃やしてエネルギーにすることができません。
実際に消費するためにはグリセリンと脂肪酸に分解してから使う必要があります(詳しくは次の章で解説します)。
体脂肪を燃やすメカニズム
それでは実際に体脂肪(中性脂肪)がどのように燃焼されてエネルギーに変換されるのかについて、詳しく見ていきましょう。
体脂肪が燃えるまでの流れ
- 体内の活動エネルギーが足りなくなる
- 白色脂肪細胞に貯めてあった体脂肪(中性脂肪)を取り出す
- 中性脂肪を分解して燃料として使える状態にする
- 燃料をミトコンドリアで燃やしてエネルギーにする
体内の活動エネルギーが足りなくなる
私たちは、食べ物を食べ続けなければ生きていくことができません。
なぜなら、植物のように自分自身でエネルギーを作ることができないからです。
外部から摂取した食べ物の栄養素をカラダの中で使える状態に分解し、それらを使ってカラダを作り上げたり、エネルギーを発生させたりして生命活動をしています。
食事から摂取する栄養素は、主に「タンパク質」、「脂質」、「炭水化物」の3種類で、これらは三大栄養素と呼ばれています。
これらの栄養素はカラダの中で消費されますが、消費されるエネルギーには優先順位があります。
ブドウ糖を燃料にカラダは動いている
クルマがガソリンを燃料にして動くように、私たちのカラダは血液中に溶けているブドウ糖(グルコース)を燃料にして動いています。
食事から摂った炭水化物(ごはんやパン、イモ類など)が体内でブドウ糖に変換されて燃料として使われます。
ブドウ糖を血液中に溶け込ませ、全身の筋肉や脳、内臓に運ばれてエネルギーとして使われます。
血液中に溶けているブドウ糖を「血糖」といい、どのくらいのブドウ糖が血液中に溶けているかを示したものは「血糖値」と呼ばれています。
この血糖値をカラダの中で管理しているのが「インスリン」と呼ばれるホルモンです。
血糖値とインスリンの関係
インスリンは、すい臓のランゲルハンス島と呼ばれる組織にあるβ(ベータ)細胞で作られて、血糖値が上がる(血糖の量が増える)とすい臓はインスリンを分泌します。
インスリンの役目は、血液中に溶けているブドウ糖やアミノ酸(タンパク質をバラバラに分解したもの)を細胞内に取り込ませて燃料として使わせたり、細胞の増殖を促したりします。
インスリンの主なはたらき
- 血液中に溶けているブドウ糖やアミノ酸を細胞に取り込む
- 筋肉や肝臓でブドウ糖からグリコーゲン(貯蔵糖)を合成することを促進する
- 貯蔵されているグリコーゲンが分解されることを抑制する
- 脂肪細胞で脂肪が合成されるのを促進したり、脂肪の分解を抑制したりする
インスリンが分泌されている時には血液中に溶けているブドウ糖が優先的にエネルギーとして使われます。
そのため、カラダにため込んだ体脂肪(中性脂肪)が使われるどころか、消費できなかったブドウ糖を脂肪細胞に取り込んで体脂肪として蓄えようと促します。
このとき、カラダの中では次のような反応が起こっています。
食事を摂ることで血糖値が上がる
↓
インスリンが分泌される
↓
血液中のブドウ糖が優先してエネルギーとして使われ、脂肪の分解を抑制
↓
カラダにたまっている体脂肪は使われない
↓
痩せることはない
これが消費されるエネルギーには優先順位がある理由です。
一言でまとめてしまうと、血糖値が高い(血液中に溶けているブドウ糖の量が多い)状態ではカラダに蓄えた体脂肪は燃えないのです。
つまり、体脂肪を燃やすためには、体内の活動エネルギーである血液中に溶けているブドウ糖の量を少ない状態にしてあげればよいのです。
ブドウ糖は食事から摂った糖質によって作られていますので、糖質の摂取量をうまく管理するすることで体内の活動エネルギーが足りない状態を作り出すことができます。
これが糖質制限(ケトジェニック)ダイエットで裏付けされた糖質の摂取を抑える理由です。
白色脂肪細胞から貯めてあった体脂肪(中性脂肪)を取り出す
体内の活動エネルギーが足りなくなると、私たちは生きていくことができなくなりますので、脳はいよいよカラダにため込んだ中性脂肪を燃料として使うように指令を出します。
カラダの中で中性脂肪を蓄えている組織が白色脂肪細胞です。
白色脂肪細胞には中性脂肪を溜めておくための袋があります。
この袋を「脂肪滴(油滴ともいう)」といいます。
つまり、脂肪滴の中に入っている中性脂肪を取り出さないことには、白色脂肪細胞の中に蓄えてある脂肪は減らないことになります。
中性脂肪を燃料として使うように指令がでたとき、最初に行うことは脂肪滴に蓄えてある中性脂肪を取り出すことです。
通常は脂肪滴のドアには鍵がかかっています。
つまり、中性脂肪を脂肪滴から取り出して燃料にするためには、まずは中性脂肪のドアのカギを開けなければならないということです。
このドアを開けるカギとなるのがホルモンです(ホルモンについては次の章で解説します)。
ミトコンドリアで燃やしてエネルギーにする
白色脂肪細胞の脂肪滴から取り出された中性脂肪はカラダの活動を行うためのエネルギーを作り出す燃料として使われます。
カラダの活動を行うためのエネルギーを作り出す場所、それが細胞の中に存在する「ミトコンドリア」です。
いわば、ミトコンドリアは体内の発電所といえます。
発電所は、原子力やガス・石炭、水力など様々なエネルギーを電気に変換して私たちが生活で使用する電力を供給しています。
カラダの場合、食事によって取り入れた糖質や脂質、タンパク質を分解して使える状態にして、ミトコンドリアに運び、ATPと呼ばれる物質に変換してエネルギーを作り出しています。
このように、カラダの外部から取り入れた栄養素を化学反応を用いて別のもの(エネルギー)に変換することを代謝といいます。
ミトコンドリアで作られるATPは「アデノシン三リン酸:Adenosine Triphosphate」と呼ばれる物質で、例えるならお金のようなものです。
私たちは何かを買ったり売ったりするときにお金を使います。
要は、「モノ」と「お金」の物々交換です。
「モノ」のエネルギーを「お金」のエネルギーに変換(またはその逆を)して生活をしています。
私たちのカラダ(細胞)が活動するときには、やはりエネルギーの交換をしています。
そのときに使われるものがATPです。
ATPはアデノシンと呼ばれる物質と3つのリン酸が結合した物質です。
このとき、ATPが水と反応して分解反応(加水分解といいます)が起こると、1つのリン酸が切り離され、そのときにリン酸が結合していた分のエネルギーが放出されます。
このエネルギーを使って細胞は活動しています。
言うなれば、預けてあった通貨Piを引き出すときに、利息(エネルギー)を一緒にもらうようなものです。
このように、カラダの中でエネルギーを消費するためには、まずミトコンドリアに燃料を運んでエネルギーに交換してもらう必要があります。
つまり、カラダに溜まった中性脂肪をミトコンドリアに運んで燃やしてしまえば体脂肪が減るのです。
逆に言えば、カラダにため込んだ体脂肪は、ミトコンドリア以外では燃やすことができないということ。
ただ、ここで1つ問題が発生します。
中性脂肪は分解しないと燃えない
白色脂肪細胞から取り出された中性脂肪はこのままの状態ではミトコンドリアで燃やしてエネルギーにすることができません。
なぜなら、中性脂肪はミトコンドリアの細胞膜をそのままでは通過することができないからです。
中性脂肪をミトコンドリアで燃焼するためには、ミトコンドリアで燃料として使える形に変換してから運び出す必要があります。
これが1度太ってしまう(中性脂肪が蓄積される)と、なかなか痩せることができない原因の1つです。
では、どうやってミトコンドリアに中性脂肪を送り届ければよいのでしょうか?
中性脂肪分解の立役者「ホルモン感受性リパーゼ」
ここで救世主「ホルモン感受性リパーゼ」(以下リパーゼ)の登場です。
リパーゼは中性脂肪(トリグリセリド)をグリセリンと脂肪酸に分解する消化酵素です。
豆知識
「リポたんぱくリパーゼ」と「ホルモン感受性リパーゼ」
リパーゼには、食事からとった中性脂肪を分解するための「リポたんぱくリパーゼ」と体脂肪に蓄積された中性脂肪を分解する「ホルモン感受性リパーゼ」の2種類あります。
この記事では、体脂肪を燃焼させることがメインテーマのため、「リパーゼ」と記述するものは「ホルモン感受性リパーゼ」を指しています。
リパーゼのはたらきによって、中性脂肪がグリセリンと脂肪酸に分解されました。
グリセリンはアルコールの一種ですので、肝臓に運ばれて代謝されます。
脂肪酸はミトコンドリアで燃料として使われます。
しかし、このままでは脂肪酸はミトコンドリアの膜を通過できないので燃料として使うことができませんね。
参考
ミトコンドリアには外側を囲う外膜ともう1つが内側に内膜があります。
脂肪酸は1つ目の膜であるミトコンドリア外膜は通過できますが、内膜を通過できません。
ミトコンドリアの膜を通過させるための助っ人がL-カルニチンです。
脂肪酸の運び屋「L-カルニチン」
L-カルニチンはアミノ酸の化合物で、肝臓や腎臓でアミノ酸のリジンとメチオニンから作られます。
L-カルニチンの役割は、脂肪酸を無事ミトコンドリア内膜の中に運ぶこと。
L-カルニチンによってミトコンドリア内膜に運ばれた脂肪酸は、やっと燃料としてミトコンドリア発電所でエネルギーに変換されていきます。
このとき、先ほどのリパーゼがミトコンドリア内に取り込まれると、脂肪酸をどんどん燃やすように発電所にはたらきかけてくれます。
つまり、リパーゼは中性脂肪を分解する消化酵素としてだけでなく、脂肪酸を燃焼しやすくする代謝酵素としてのはたらきも持っているのです。
コラム:食事制限や特定のものだけを食べるダイエットが成功しない理由
ここまで脂肪燃焼のメカニズムについて見てきました。
カラダにため込んだ中性脂肪を燃やすためには、リパーゼとL-カルニチンがいかに大切な物質であるかは理解していただけたと思います。
これ以外にも、後述するホルモンをはじめ、消化酵素や神経伝達物質などのさまざまな物質がお互いに作用して脂肪燃焼のメカニズムは成り立っています。
このリパーゼもL-カルニチンも、ホルモン、酵素、神経伝達物質もすべてタンパク質(アミノ酸)を材料にして体内で作られています。
つまり、偏った食事制限をしてしまうと、タンパク質の摂取量が不足してしまい、酵素やホルモン、神経伝達物質などダイエットに欠かせない物質を作ることができなくなってしまうのです。
体内のタンパク質が不足すると、タンパク質の貯蔵庫である筋肉が分解されてしまいます。
筋肉にはミトコンドリアが豊富に含まれています。
つまり
食事から摂取するタンパク質が不足する
↓
筋肉量が減る
↓
ミトコンドリアの量も減る
↓
脂肪が燃えにくくなる
このような悪循環に突入します。
筋肉量が減ったので、たしかに体重は減ります。
食事制限によって痩せたと勘違いしがちですが、カラダの中の水分と筋肉量が減っただけで体脂肪が減ったわけではありません。
参考
カラダの水分の多くは筋肉に貯蔵されています。
そのため、筋肉量が減ると、カラダの水分量も減るため、体重が一気に減ったように見えてしまいます。
体重だけを気にしている方が陥りやすい盲点ですので気をつけましょう。
痩せたと思って今まで通りの食事に戻すと、「あっ」というまにリバウンドしてしまいます。
体内のアミノ酸を十分に保つためには、ダイエット中こそ積極的にタンパク質の摂取を行うことがポイント。
ロジックダイエットでは、効率的に脂肪を燃焼するためにもダイエット中こそタンパク質をしっかり摂ることをおすすめめしています。
体脂肪分解を促進するホルモン
それでは、体脂肪の分解を促進するホルモンについて見てみましょう。
ホルモンとは、ある特定の場所で効果を発揮する化学物質で、タンパク質(アミノ酸)を材料にして体内で作られます。
体脂肪の分解が始まるためのきっかけは、大きく分けて2種類のホルモンによるパターンが存在します。
体脂肪分解のきっかけとなるホルモン
- グルカゴン
- アデポキネチックホルモン
グルカゴン
最初のパターンがグルカゴンが主体となるケース。
グルカゴンはカラダに貯蔵してある燃料を使えるように動員するためのホルモンです。
そのため、グルカゴンをはじめとする脂肪燃焼に一役買ってくれるホルモンを「脂肪動員ホルモン」と呼びます(詳しくはこの後解説します)。
グルカゴンは体内の血糖値(血液中に溶けているグルコース(ブドウ糖)の割合を数値にしたもの)が下がることで、主にすい臓から分泌されます。
簡単に言えば、グルカゴンは空腹時に分泌されるホルモンです。
空腹時は体内の燃料が足りない状態ですので、カラダはATPを効率よく作り出すことができません。
そこで、脳がすい臓にグルカゴンの出動命令を出します。
グルカゴンの使命はカラダに貯蔵してある燃料を使えるように動員することですから、脂肪滴に蓄えてある中性脂肪を脂肪滴の外へ取り出せるようにはたらきかけます。
これが前述の「ドアの鍵をあける」に該当します。
ここまで読まれたあなたは、中性脂肪を取り出しただけでは燃料として使えないことを知っています。
もちろん、グルカゴンもその事実を知っています。
そこで、グルカゴンはリパーゼを活性化させて中性脂肪の分解も促進させます。
これにより、白色脂肪細胞に蓄えられてある中性脂肪が燃料として動員できるようになります。
ダイエット中は空腹を感じることがどうしても辛いという方も多いと思います。
空腹が我慢できずに何かを食べてしまい、結局のところ、体脂肪を減らすことができない状態に陥ってしまいます。
これは、飢餓などの非常事態に備えて脳が取った戦略です。
食べ物があるときは、食べ物から燃料を補給することで、非常用の体脂肪には手を付けなくても良いからです。
そのため、空腹を感じたときは何かを食べなくてはならないと無意識のうちに考えてしまうのです。
これは、本能的な行動のため、ある意味仕方のないことです。
ただ、あなたは空腹時にグルカゴンが分泌され、グルカゴンが体脂肪を燃焼させるきっかけとなることを知りました。
この事実を知ったことで、これから空腹を感じたとき、「空腹感、つらいな・・・」から「空腹が来たぞ!」と今までとは全く違った感覚を持てるようになります。
実は、空腹感は「これから体脂肪を燃料に使用しますが、本当にいいのですか?」とあなたに問い合わせていたのです。
私たち人間はイメージできないことは行動に移すことができないように作られています。
逆にイメージできることは行動できます!
空腹時にグルカゴンが分泌され、結果として体脂肪が燃料として使われていることを知れば、ダイエット中の空腹感は脂肪燃焼開始のサインだと考えられるようになり、ダイエット中の強い味方になるはずです。
グルカゴンのまとめ
- 空腹時に分泌されるホルモン
- カラダに蓄えてある体脂肪(中性脂肪)を取り出せるようにはたらきかける
- リパーゼを活性化させて、中性脂肪を脂肪酸に分解しやすくする
アデポキネチックホルモン
もう1つのパターンがアデポキネチックホルモン(脂肪動員ホルモン)が引き金となって体脂肪の燃焼が開始されるモードです。
名前は難しいですが、アデポキネチックホルモン(脂肪動員ホルモン)は、成長ホルモン、ノルアドレナリンやアドレナリンといった、脂肪を燃焼させるのが効果的なホルモンの総称。
脂肪動員ホルモンと呼ばれているのは、ホルモンのはたらきによりリパーゼを活性化させて、脂肪滴にためてある中性脂肪をグリセリンと脂肪酸に分解し、血液中に放出してくれるからです。
運動をすると、カラダの交感神経(カラダを活発に活動させるときにはたらく神経)が優位にはたらきます。
交感神経が優位になると、脂肪動員ホルモンが分泌されます。
運動をする
↓
交感神経が優位になり、脂肪動員ホルモンが分泌される
↓
脂肪が燃えやすくなる
脂肪動員ホルモンが分泌され、脂肪細胞が脂肪動員ホルモンを認識すると、代謝酵素にスイッチが入り、体脂肪を分解して脂肪酸をミトコンドリアで代謝できるようにしてくれます。
つまり、運動すると脂肪を燃えやすくしてくれるのです。
アデポキネチックホルモンのまとめ
- 運動時(カラダが活発な状態のとき)に分泌されるホルモン
- 脂肪動員ホルモンはリパーゼを活性化させて、中性脂肪を脂肪酸に分解して血中に放出する
- 代謝酵素を活発にし、脂肪燃焼効果を促進する
コラム:なぜ「脂肪を減らす」ではなく「脂肪を燃やす・燃焼させる」というのか?
この記事に限らず、カラダの脂肪を減らすことを「脂肪を燃やす」、「脂肪を燃焼させる」と表記しているものが多いと思います。
ここで疑問を抱く人もいるはずです。
脂肪は本当に燃えているのでしょうか?
また、もしそうであれば、燃えた脂肪の燃えカスはどこへ行ってしまったのでしょうか?
そもそも、「燃焼」とはどのようなことを指すのでしょうか。
燃焼(ねんしょう)とは、可燃物(有機化合物やある種の元素など)が空気中または酸素中で光や熱の発生を伴いながら、比較的激しく酸素と反応する酸化反応のことである
(wikipediaより)
簡単に言ってしまえば、燃焼(燃える)とは、酸素と結びつく反応のこと。
たとえば、紙に火をつけるとします。
紙は炎を上げて燃え、そのあとには燃えカスが残ります。
このとき、空気中の酸素がなければ燃えないことは、小学校の理科の実験で行ったことがあると思います。
実は、脂肪も同じような反応をしているのです。
この答えは、ニューサウスウェールズ大学のアンドリュー・ブラウン教授と物理学者のルーベル・メア―マンによってイギリス医療界雑誌(British Medical Journal)に報告されています。
体脂肪として蓄えられた中性脂肪(トリグリセリド)は、炭素(C)、水素(H)、酸素(O)の化合物です。
中性脂肪は最終的にミトコンドリア内で酸素と化学反応を起こしてエネルギーを作り出しています。
その結果、中性脂肪が燃えた燃えカスとして、水と二酸化炭素が作られています。
このように、「中性脂肪を減らす」ということは、中性脂肪を酸素と反応させて二酸化炭素、水とエネルギーに変換させる化学反応を起こせばよいことになります。
つまり、「酸素と反応させる化学変化」=「燃焼」となるのです。
これが私たちが酸素を吸って二酸化炭素を吐く仕組みだったのです。
ここまで脂肪燃焼のメカニズムを解説してきました。
具体的な体脂肪の燃やし方に移る前に、もう1度脂肪燃焼のメカニズムをおさらいしておきましょう。
脂肪燃焼メカニズムの流れ
- 体内の活動エネルギー(すぐに燃やして使えるグルコース)が足りなくなる。
- カラダに貯めてあった体脂肪(中性脂肪)を取り出して燃料にするよう脳から指令がでる。
- 取り出された中性脂肪は消化酵素リパーゼのはたらきによってグリセリンと脂肪酸に分解される。
- 分解された脂肪酸はL-カルニチンによってミトコンドリア内に運ばれる。
- リパーゼはミトコンドリア内部では脂肪酸の燃焼を活性化させる代謝酵素としてはたらく。
- 脂肪が燃焼され、ミトコンドリアで生命活動に必要なエネルギーであるATPが作られる。
- 結果として体脂肪が減っていく。
具体的な体脂肪の燃やし方
ここからは具体的な体脂肪の燃やし方を紹介します。
脂肪燃焼のメカニズムから考えると、体脂肪を燃やすためには次のことが必要だとわかりました。
体脂肪を燃やすために必要なこと
- カラダのエネルギー(糖分・ブドウ糖)を足らなくする
- カラダを動かして脂肪を燃やす
- 筋肉(ミトコンドリア)を増やす
つまり、次のように言い換えることができます。
- 食事制限する
- 有酸素運動する
- 筋トレする
ひとつずつ見ていきましょう。
食事制限する
カラダのエネルギーを足りなくするには、カロリー収支について考える必要があります。
この記事の冒頭でも紹介しましたが、カロリー収支はお金の収支と同じ考え方です。
以前このようなつぶやきをしました。
とても基本的なことなんだが、できていない人が多いので改めてシェア。(って、昔の自分もできてなかったから12年間もリバウンドしてたわけで😅)太るも痩せるも、実はめっちゃ単純なしくみ。痩せたきゃ運動量増やすだけ、That's it !! あ、食べなきゃ痩せないよ、だって痩せるにもエネルギーいるから pic.twitter.com/JaaXYs6SLE
— ロジック@シリコンバレー (@logicdiet) June 13, 2020
基本的には、食べ物を食べた分のエネルギーとカラダを動かして使ったエネルギーのバランスによって、太るのか痩せるのかが決まります。
絶対に押さえておきたいカロリー収支の基本原則
- 摂取カロリーと消費カロリーが同じ場合 :現状維持
- 摂取カロリーが消費カロリーよりも多い場合 :体重が増える
- 摂取カロリーが消費カロリーよりも少ない場合 :体重は減る
なるほど、「だったら食べなきゃいいんじゃないの?」と考えてしまう方もいるかもしれません。
しかし、「食べなきゃ痩せる」の考え方はあなたをリバウンド地獄へと引きずり込んでしまいます。
なぜなら、食べずに痩せるとカラダの筋肉が減り、つまりはミトコンドリアが減り、体脂肪は燃えることなく残ってしまうからです。
食事は「制限」するのではなく「管理」する
「食事制限」と聞くと、食べるのを我慢したり、食べられないものが出てきたりと、我慢や苦痛といった辛いイメージがありますよね。
実は、この「制限する」という考え方自体があなたのダイエットを成功させない大きな要因なのです。
なぜなら、我慢することは続けられないからです。
食べることは、この先ダイエットを終えてからも一生涯続きます。
あなたはこれから死ぬまでずっと食事を我慢し続けることができますか?
私にはできません。
これが私が12年間もリバウンドを繰り返してしまった根本原因。
食事を制限したことで我慢が続き、ストレスを感じ、結局耐えられなくなって爆食いし、ダイエットを何度も失敗してしまいました。
食事は制限するのではなく、管理する重要性についてはコチラの記事で詳しく解説していますので、合わせて確認してみましょう。
あわせて読みたい
有酸素運動する
ウォーキングやジョギング、水泳など有酸素運動は脂肪燃焼に効果的な運動の1つ。
なぜなら、時間をかけてカラダを動かすことで、体内のエネルギー(グルコース)を使い切り、体脂肪をエネルギーに切り替えて使い始めるからです。
有酸素運動のメリット
- 体脂肪をエネルギーとしやすいので脂肪燃焼効率がよい
- 心肺機能を強くすることができる
有酸素運動のデメリット
- 長時間の運動が苦手な人にはむかない
- グルコースが残っていると体脂肪は燃えない
- 長時間の運動が必要なのでまとまった時間を確保しなければならない
「脂肪燃焼=有酸素運動」のイメージが強いですが、有酸素運動にもメリット・デメリットがあります。
忙しくてまとまった時間が取れない人には有酸素運動は向いていません。
有酸素運動を取り入れることができると、体脂肪は燃えやすくなりますが、取り入れづらい人は、食事管理とこの後に紹介する筋トレを行いましょう。
筋トレする
筋肉の活動量を上げるもっとも効果的な運動は、筋肉そのものに強い負荷のかかる強度の高い運動を行うことです。
強度の高い運動には様々な種類がありますが、一番簡単な例が筋肉に負荷をかけながらトレーニングを行うレジスタント・トレーニング、いわゆる筋トレ。
なぜ脂肪燃焼に筋トレをおすすめするのか、以下に示します。
脂肪燃焼に筋トレがおすすめの理由
- 筋肉量が増えることで、何もしていなくても消費されるエネルギー量が増える
- 筋肉量が増えれば、ミトコンドリアの量も増える
- 有酸素運動よりコスパがよい
- EPOCが上がりやすいので、運動後も脂肪燃焼効果が続く
- 脂肪動員ホルモンを発動させやすい
筋肉量が増えることで、何もしていなくても消費されるエネルギー量が増える
筋肉は車で言えばエンジンと同じです。
軽自動車と超高級スポーツカーを比べた場合、ただエンジンを付けたアイドリングの状態でも、超高級スポーツカーのほうが消費される燃料は多くなります。
その理由はエンジンそのものの大きさです。
筋肉にも同じことが言えます。
筋肉量が少ない人と多い人では、生きているだけ(何もしない)で消費されるエネルギーに違いが出てきます。
筋トレを行うことで、筋トレ中のエネルギー消費量が増えるのはもちろんのこと、筋肉が成長することで何もしなくても消費されるエネルギーも増えるので、長期的に見ても筋トレはリバウンド防止にとても有効です。
ポイント
筋肉量が増えると何もしていなくても消費されるエネルギーが増えるので太りにくく痩せやすいカラダになる
筋肉量が増えれば、ミトコンドリアの量も増える
先ほど紹介したとおり、ミトコンドリアは筋肉に多く含まれています。
筋肉量が増えれば、それに合わせてミトコンドリアの量も増えます。
つまり、筋肉量が増えればミトコンドリアで脂肪酸が消費される機会が増えるのです。
先ほどのエンジンのたとえなら、筋トレをするとエンジンの排気量(ミトコンドリアの数)が増え、アイドリング時の燃費が悪くなる(消費される燃料が多くなる)のです。
筋肉量が増える
↓
ミトコンドリアの量が増える
↓
ミトコンドリアで脂肪酸が燃焼する機会が増える
ポイント
筋肉量が増えるとミトコンドリアが増え、脂肪燃焼の機会が増える
有酸素運動よりコスパがよい
ジョギングや水泳、エアロビクスなどの有酸素運動は、たしかにエネルギーを消費してくれます。
しかし、有酸素運動を行うためにはまとまった時間を割かなければならないというデメリットが。
どうしてもまとまった時間が取れなかったり、長い時間は億劫だと感じてしまったり、いきなり長い時間を運動に割くことは、ストレスとして感じやすくなり挫折の原因に。
また、有酸素運動は行えば行うほどカラダがその負荷に慣れてきますので、今までと同じように有酸素運動を行っていたのでは、ある時期から消費されるエネルギーが減ってしまいます。
つまり、時間をつぎ込んだ割にはダイエット効果が期待できないことになり、有酸素運動は時間に対するダイエットの費用対効果(コストパフォーマンス)が低い、いわば、有酸素運動はコスパが悪いのです。
その点、筋トレはコスパに優れた運動です。
日本体育大学体育学部准教授でオリンピックナショナルチームのコーチ、さらにはご自身も現役のボディビルダーでいらっしゃる岡田隆先生もご自身の著書でコメントされています。
トレーニングに関しては、有酸素運動もやりますが、実は消費エネルギー量はさほどでもないので、1時間自転車をこぐならむしろ筋トレをしていたほうがいい
引用:「除脂肪メソッド」岡田 隆 著、ベースボール・マガジン社、2020年
極論を言えば、筋トレを行って脳に「危機的な状況がやってきた」という信号さえ送ることができれば、筋肉は次の危機的状況に対応するべく、以前よりも大きくなって回復します。
たとえば、川などが増水で決壊しないように堤防を作ったとします。
ところが、その堤防が壊れるような洪水が発生してしまった場合、次に修復するときには、前回の被害をも食い止められるだけの頑丈な堤防にして修復します。
これと同じことが筋肉でも起きているのです。
前回のトレーニングを少しでも上回るような負荷がかかると、脳は筋肉にさらに強固にして回復させるように命令します。
このとき、脳に信号を送れるチャンスは、ほんの10秒程度しかありません。
つまり、現時点での限界を超えることができたかどうかだけで判断されますので、時間はそこまで必要ではないのです。
もちろん、いろいろな角度から筋肉をとらえて、より効果的に鍛え上げるためには、セット数を増やす、種目を増やすなどトレーニングする時間を増やそうと思えばいくらでも増やせますが、基本的には10~20分以内に終えることができます。
また、負荷の調整は自分で自由に行うことができます。
自重(自分の体重)を負荷にしたり、リュックサックなどにペットボトルを入れて背負ったりしてもよいでしょう。
さらに負荷が必要ならバーベルやダンベルといった「おもり」を負荷に使うこともできます。
ポイント
筋トレは、有酸素運動に比べてコスパが良い!
EPOCが上がりやすいので、運動後も脂肪燃焼効果が続く
筋トレのような強度の高い運動のあとは、心拍数の高い状態がしばらく続き、徐々に運動前と同じ状態に戻っていきます。
このとき、カラダは運動中に全身で使われた酸素を取り戻そうと、酸素の消費量を運動する前よりも増やします。
参考
このように運動後に酸素消費量が増えることをEPOC(Excess Post-Exercise Oxygen Consumption : 運動後過剰酸素消費量)といいます。
EPOCが発動中は、カロリーの燃焼率が高くなり、とくに脂肪の燃焼率が高くなります。
EPOCのポイント
- 筋トレなどの高負荷トレーニングで筋肉を刺激し、酸素不足の状態になる
- 運動後も筋肉に酸素が供給される
- エネルギー消費が増える
<画像引用:健康・体力アップ情報 / 横浜市スポーツ医科学センター>
つまり、筋トレを行うとEPOCが増え、運動後も脂肪燃焼のチャンスが増えるのです。
筋トレで消費されるエネルギーと運動後のEPOCで消費されるエネルギー、どちらも脂肪をガンガン燃焼しやすくなりますので、筋トレはダイエット効果が高い運動であるといえます。
ポイント
筋トレを行うと運動後のEPOC増加で脂肪燃焼効果がアップする
脂肪動員ホルモンを発動させやすい
強度の高い運動である筋トレは交感神経が優位にはたらき、脂肪動員ホルモンを分泌しやすくなります。
筋トレは、「もう無理かも…」と思ったところからが本番で、自分との闘いになり、ココロもカラダも興奮状態になります。
興奮状態は、脂肪動員ホルモンであるアドレナリン、ノルアドレナリンによって発動されます。
これにより、脂肪を燃焼しやすい環境も作り出しますので、筋トレは運動によるエネルギー消費量を増やし、さらに脂肪燃焼効果を高めることができます。
ポイント
筋トレは脂肪動員ホルモンを発動して、脂肪を燃焼しやすい環境を提供してくれる
体脂肪を落とすにはライフスタイルに合わせて3つを組み合わせよう
ここまで、体脂肪を燃やすための3つの方法を確認してきました。
どの方法も効果があり、すべて行えば体脂肪を落とすスピードを加速できることはたしかです。
ただ、1日の時間は限られていますので、すべてを同時進行させることは難しいのが実情。
そこで、あなたのライフスタイルに合わせて、食事制限、有酸素運動、筋トレをうまく生活の中に組み込んでしまうのがベストな方法です。
以前このようなつぶやきをしました。
体脂肪を燃やす方法
・有酸素運動
・食事制限
・筋トレそれぞれ一長一短
だからこそ自分のライフスタイルに合わせてうまく組み合わせ、自分の除脂肪スタイルを確立できた人が確実に体脂肪を燃やすことができる。1つにこだわると結果として失敗する
それぞれのメリット・デメリットはリプ欄へ
— ロジック@シリコンバレー (@logicdiet) September 27, 2020
仕事をしながら、家事をしながら、子供を育てながらと、忙しい毎日をすべて体脂肪燃焼につぎ込むことはできません。
時間も取れず、体脂肪も落ちずでストレスと感じてしまうと、せっかくのダイエットも挫折してしまいます。
『除脂肪メソッド』の著者、岡田隆先生もうまく組み合わせるのがミソだとおっしゃっています。
詳しくは下記の動画をご覧ください。
<動画引用:「筋トレばかりしても美しい筋肉は出てこない!ムキムキなるための絶対失敗しない体脂肪の落とし方3選!」バズーカ岡田の筋トレラボ>
効率的に体脂肪を燃やすコツ
ここまで脂肪燃焼のメカニズムを確認してきました。
体脂肪はそのままでは燃えないことも、消化酵素や代謝酵素、ホルモンなどのさまざまな物質が脂肪燃焼に関わっていることも理解しました。
体脂肪の具体的な落とし方についても確認しました。
この章では、体脂肪燃焼をライフスタイルに組み込んでしまうコツをご紹介します。
効率的に体脂肪を燃やすコツ
- NEATを高めよう
- 細かく分解して考える
- 空腹時の運動がおすすめ
- 強度の高い運動を取り入れよう
NEATを高めよう!
NEATとは、Non-Exercise Activity Thermogenesis(非運動性生活熱産生)の略で、日常生活を送る上でカラダを動かす際に消費されるエネルギーのこと。
簡単に言ってしまえば、日常の生活で行う動作がすべてNEATです。
たとえば、朝ベットから起き上がる、スマートフォンを手に取る、通勤・通学する、食事を摂るなど、生活を送る上で行っているカラダの動作がNEATです。
NEATを高めることができれば、消費されるエネルギーが増え、脂肪酸を燃やす機会が増えます。
NEATを高める方法はとても簡単です。
少しだけ意識することでNEATを高めることができますので、さっそく取り入れてみましょう。
いくつか例を挙げておきます。
NEATを高めるコツ
- 子供と本気で遊ぶ
- よく噛んでものを食べる
- スマホは良い姿勢で操作する
- こまめに部屋を片付ける・掃除をする
- 人にお願いせずに自分でものを取りに行く
- 電車やバスは座らずに立っている時間を増やす
- エスカレーターやエレベーターを使わずに階段を使う
- デスクワークでも1時間に1~2分くらいは休憩して少し歩いてみる
- 買い物の際にはショッピングカートではなく「かご」を手で持って使う
- パソコンやスマートフォンを使うときに、背筋を伸ばして姿勢をよくする
- 物を拾い上げるときは、背中を丸めて取るのではなく、しっかりとしゃがんで物をつかむ
このような簡単な方法でNEATを高めることができます。
たしかに、NEATによって消費されるエネルギーは少ないかもしれません。
しかし、小さな積み重ねが大きな結果を生み出します。
たとえば、今までの生活よりもNEATを少しだけ高めて100kcal余分に消費したとしましょう。
たったの100kcalかと思うかもしれません。
ところが、これを1週間続ければ700kcal、1か月で2800kcal、3か月で8400kcal余計にエネルギーを消費したことになります。
脂肪1gを燃焼するのに必要なエネルギーはおよそ7kcalです。
つまり、たった100kcalのNEATを高めただけで、3か月後には1200g(1.2kg)の脂肪を減らすことができるほどのエネルギーを消費したことになるのです。
NEATを上げるためにお金はかかりません。
必要なものは少しの意識だけです。
NEATを高めて、脂肪酸を燃やせる機会を増やしましょう。
細かく分解して考える
体脂肪を効率よく落とすには「分解」が大切です。
私はこのようなツイートをしました。
ダイエットには「分解」が大切
・3ヶ月で10kg脂肪を落としたいなら
・脂肪1kgを溶かすのに7200kcal必要
・10kgなので合計72000kcal消費し
・1ヶ月に24000kcal消費するには
・1日あたり800kcalの消費でOK大きな数値目標は大きすぎて実感がわかないから成功できない
脂肪と同じで分解する必要あり!
— ロジック@シリコンバレー (@logicdiet) November 17, 2020
体脂肪はグリセリンと脂肪酸に分解しないと燃えないのと同じように、体脂肪を効率よく落としていくには1つ1つの要因を細かく分解して考えることが大切です。
なぜなら、一気に体脂肪を減らそうとするとストレスを感じやすくなるだけでなく、脳にもバレてしまいホメオスタシスの抵抗にあってしまいます。
たとえば、3ヵ月で10kg脂肪を落としたいなら、体脂肪1kgを落とすのに7200kcal必要ですからトータルで72000kcal消費すれば良いことになります。
10kg×7200kcal=72000kcal
これを3ヵ月で割ると、1日あたり800kcal消費すれば良いことになります。
72000kcal÷3ヵ月(90日)=800kcal
なるほど、1日に800kcal余分に消費すればよいことはわかりました。
ただ、今までダイエットをしたことがない人にとって1日でいきなり800kcalの消費量を増やすことは大変なストレスを感じてしまいます。
食事で800kcal抑えると、食べられないストレスで途中であきらめてしまうでしょう。
運動で800kcal消費しようとしたら、たとえばジョギングなら体重が60kgの人なら毎日約13㎞走る必要があります。
消費カロリー=体重(kg) × 距離 (km)
これを毎日3ヵ月続けることはほぼ無理です。
なぜなら、ホメオスタシスの抵抗にあうからです。
参考
ホメオスタシスとは恒常性維持機能と呼ばれる本能で、今ある状態をトコトン維持しようとする脳の仕組みです。
詳しくは下記の記事で解説しています。
あわせて読みたい
- 行動を先延ばしにする
- できない理由を探す
- 言い訳をする
- 誘惑に負ける
- 気がのらない
これらの言い訳、これらすべてホメオスタシスの抵抗です。
ホメオスタシスの抵抗を避けるためには、細かく分解して考えることが有効です。
たとえば、3ヵ月の期間ではなく、倍の6ヶ月に細かく分解すれば1日に消費するカロリーは半分の400kcalで済みます。
さらに、食事で200kcal抑えて、運動で200kcal余分に消費すれば合わせて400kcal余分に消費することになり、その分だけ体脂肪が燃えていきます。
さらに、さきほど紹介したNEATを高めれば、さらに消費カロリーは増えます。
ポイント
体脂肪を効率よく燃やしていくには、ストレスを感じないように細かく分解することがポイントです。
空腹時の運動がおすすめ
脂肪酸を効果的にガンガン燃やすもう1つの方法があります。
それは、グルカゴンと脂肪動員ホルモンを併用する方法です。
つまり、空腹時に運動をすることです。
先ほどご紹介した通り、空腹時にはグルカゴンが分泌されますので、脂肪燃焼の準備が整います。
その段階で運動を開始すると、交感神経が優位になり、脂肪動員ホルモンも分泌されます。
運動によるエネルギー消費量が増え、さらにホルモンのはたらきによりリパーゼも活性化されていますので、ミトコンドリアでの代謝が活発になり、脂肪酸がガンガン燃やされることで体脂肪を効果的に減らすことができます。
また、脂肪動員ホルモンには「食欲を抑える」効果もあります。
食事と食事の間の空腹が耐えられなくなってきたら、少し散歩をしたり、その場でジャンプしたり、腕立て伏せをするなど、少し運動することで空腹感も緩和でき、さらに脂肪燃焼効率もあがりますので、空腹時の運動は一石二鳥です。
ポイント
空腹時に運動することで、効率よく、かつ効果的に脂肪を燃焼することができる
強度の高い運動を取り入れよう
強度の高い運動は、EPOCが増え、運動後も体脂肪を燃やしてくれる機会が増えることをご紹介しました。
強度の高い運動というと、筋トレを想像しやすいと思いますが、もう1つおすすめの運動があります。
HIITはたった4分の最強・最速の時短運動
有酸素運動と筋トレの良いところを掛け合わせ、さらに1回たった4分で完了する運動のHIITです。
HIITは「High-Intensity Interval Training:高強度インターバルトレーニング」のことで、短い時間に強度の高い全力の運動と休憩を繰り返し行う運動のことです。
立命館大学の田畑泉教授が研究し、その有用性が論文として公表されてからは、「タバタ・プロトコル」として、世界中で行われています。
<出典:「タバタ・トレーニング」立命館大学 スポーツ健康科学部 ホームページ>
HIITはとても簡単で、「20秒間強度の高い運動を行い、そのあと10秒休む。これを8回繰り返す」だけです。
強度の高い運動とは、ずっと続けることはきつい運動を連想していただけば何でもOKです。
たとえば、全力ダッシュ、その場でもも上げ、腕立て伏せ、腹筋、スクワット、その場で高くジャンプする、縄跳び、バーピー、エアロバイクなど、長時間続けることがきつい運動が強度の高い運動になります。
とくに、大きな筋肉(足やお尻)を使う動作をうまく組み合わせると効果的です。
1つの種目を8回行ってもよいですし、4種類を2サイクル行ってもOKで、組み合わせは自由。
HIITは週に2~3回行うだけでも効果的で、前述のEPOCも発動しますので、HIITは脂肪を燃焼しやすい環境を作るにはもってこいの運動です。
初めのうちは、8回繰り返すことがかなりきついと思います。
徐々にカラダも慣れてきますので、まずはできる範囲で挑戦してみましょう。
まとめ:脂肪燃焼のメカニズムを押えれば最短ルートでダイエット可能!
今まで何となくでしかわからなかった体脂肪燃焼のメカニズムがハッキリとわかったことで、これからどのようにダイエットに取り組めばよいのか、どのようなものを補助的に摂取すればよいのかまで手に取るように理解できたはずです。
私たちはイメージできないことは行動できませんが、逆位言えば、頭の中でイメージできることは行動に起こすことができます。
最後にもう一度だけ、おさらいを兼ねてまとめておきます。
脂肪燃焼メカニズムで押さえるべき4つのポイント
体内の活動エネルギーが足りなくなる
↓
白色脂肪細胞から貯めてあった体脂肪(中性脂肪)を取り出す
↓
中性脂肪を分解して使える(燃やせる)状態にする
↓
ミトコンドリアで燃やしてエネルギーにする
【体脂肪蓄積と燃焼の仕組み】
脂肪燃焼メカニズムの流れ
- 体内の活動エネルギー(すぐに燃やして使えるグルコース)が足りなくなる。
- カラダに貯めてあった体脂肪(中性脂肪)を取り出して燃料にするよう脳から指令がでる。
- 取り出された中性脂肪は消化酵素リパーゼのはたらきによってグリセリンと脂肪酸に分解される。
- 分解された脂肪酸はL-カルニチンによってミトコンドリア内に運ばれる。
- リパーゼはミトコンドリア内部では脂肪酸の燃焼を活性化させる代謝酵素としてはたらく。
- 脂肪が燃焼され、ミトコンドリアで生命活動に必要なエネルギーであるATPが作られる。
- 結果として体脂肪が減っていく。
体脂肪を燃やすために必要なこと
- カラダのエネルギー(糖分・ブドウ糖)を足らなくする
- カラダを動かして脂肪を燃やす
- 筋肉(ミトコンドリア)を増やす
効率的に体脂肪を燃やすコツ
- NEATを高めよう
- 空腹時の運動がおすすめ
- 強度の高い運動を取り入れよう
いかがでしたでしょうか。
カラダの中で脂肪に火がついて燃えるわけではありませんが、あなたの闘志がメラメラと燃え始めたのではないでしょうか。
私も脂肪燃焼のメカニズムをしっかりと把握したとき、「あっ、そうだったのか!」と超納得しました。
12年間もリバウンド生活を続けてしまいましたが、脂肪燃焼のメカニズムをしっかりと理解してから8年以上の歳月がたっていますが、今でもリバウンドすることなく、健康で楽しい毎日を送れています。
実体験を通して学んだことは、脂肪燃焼を確実に行うためには自分への投資を惜しまないことでした。
時間がなかなか取れなかったり、食事が不規則になったりと、日常生活にはさまざまなことがあります。
しかし、何に優先順位を置いて取り組むかで結果が変わりました。
筋トレをするための時間を確保したり、食事だけでは足りていなかった栄養素をサプリで補ったりと、時間やお金を体脂肪を燃焼するための自分への投資だと考えられるようになって、脂肪燃焼は加速しました。
あれから8年以上経過していますが、今でも筋トレは続けていますし、自分に必要なサプリはずっと継続して飲み続けています。
さぁ、次はあなたの番です。
大丈夫、あなたにもきっとできます。
なぜなら、12年間も悩み続けた私にもできたのですから。
私のように遠回りせずに、この記事を読んで早速、今から体脂肪を燃やし始めてください。
ロジックダイエットは、あなたの脂肪燃焼を全力で応援します!
何か質問などありましたら、お気軽にお問合せフォームからご連絡ください。
可能な限り返信させていただきます。