ダイエットに限らず、新しいことを始めようとした場合、何かを我慢したり多少の無理をしたりと、普段行わないような行動や動作に不快感を覚えたことはありませんか。
とくにダイエットの場合、食べたいものが食べられない、運動をしなければならないといった本当はやりたくないことを続けていく必要があります。
私たちのカラダは何かを行うときに嫌な感情が伴うとその動作をさけるように拒否反応を起こしてしまいます。
その結果、新しいことに挑戦しても途中で挫折してしまうのです。
ところが、周りを見渡してみるとダイエットに成功している人は至る所にいます。
インターネット上で成功者自身のダイエット記録を紹介している人もいれば、書籍でダイエットについてすべてを公開している人もいます。
では、ダイエットに成功した人たちは根性論や精神論といった修行のようなつらい道のりを乗り越えてきたのでしょうか。
実は、ダイエットで我慢せずに痩せることができた人たちは共通の思考回路を持っています。
行動を起こす計画の中に「ワクワク感」を必ず含ませる
これを理解できれば、あなたも我慢せず無理せずにダイエットの成功者になることができます。
この記事では、我慢しないで痩せることができた人が持つ共通の思考回路について解説し、ダイエットを成功するために持つべきマインドセットについて紹介していきます。
人間は感情の生き物である
私たちが何かの動作を行って結果を出す行為は、頭の中で起きていることを超スローモーションでたどってみると、以下のようなポイントに分けることができます。
アイデアが浮かぶ(イメージ)
↓
そのアイデアが頭の中で言語化され、論理をたどって考える(思考)
↓
思考に基づいて動作の手順を考える(計画)
↓
計画に基づいた行動によって結果がでる(結果)
これは、すべての動作において頭の中で超高速に行われている思考回路です。
自分で考えたことから仮説を立て、その仮説に基づいて行動を起こすことで何かしらの結果を得ています。
たとえば、喉が渇いたので水を買って飲むときであれば、次のような思考回路が無意識に行われているはずです。
喉が渇いたと感じる
↓
何か飲めば喉の渇きが潤されるとイメージする
↓
水を買って飲もうと考える
↓
財布からお金を出し水を買おうと計画を立てる
↓
買った水を飲んで喉の渇きを潤す
もし、この思考回路が正しければ、ダイエットでもイメージしたことが結果として出てくるはずです。
しかし、実際はイメージしたとおりに痩せていくことは困難です。
なぜなら、ほとんどの場合「イメージ」と「思考」の間に「感情」が抜けてしまっているからです。
感情が伴わない思考が行われた場合でも「〇〇してみよう」と計画を立てることはできます。
しかし、この「〇〇してみよう」の中には「でも、……」といった否定的な視点が隠れています。
実際にダイエットを例に考えてみます。
1か月後までに体重を2kg落としたいとイメージしたとします。
そのためには、運動量を今よりも増やして大好きな甘いものやお酒は少し控えるべきだと計画します。
ところが、この思考には感情が伴っていないため、大好きな甘いものやお酒を少し控えようと計画した途端に「でも、甘いものやお酒を我慢するのは嫌だな」と自分の立てた仮説(計画)に疑いの目を持ってしまいます。
これは「◯◯すべきだ」と自分で仮説を立ててしまったことが原因です。
注意ポイント
自分の感情を確認もせずに勝手に「◯◯すべきだ」と決めつけてしまったため、あなたの感情(心)があなたの立てた仮説に反発しているのです。
「でも、……」と否定的な考えが浮かんだ瞬間に嫌な感情がうかび、それがストレスとなり、計画したことがうまく進められない状況に陥ってしまいます。
このとき「痩せたい」と「我慢したくない」があなたの心の天秤にかけられて「我慢したくない」が「痩せたい」よりも強くなってしまうために計画がうまくいかないのです。
なぜなら、私たち人間は感情に依存する生き物だからです。
負の感情が伴えば伴うほどストレスを感じてしまうため、そのストレスの原因を取り除こうとカラダが反応してしまうからです。
つまり、我慢や無理の方が痩せたい気持ちよりも強いと無意識に感じてしまっているのです。
ワクワクすることは続けられる
では、どのようにすればよいのでしょうか。
答えは簡単で、まずはあなたの感情を良い状態に持っていくことです。
先ほども紹介した通り、私たち人間は感情に依存する生き物です。
注意ポイント
どんなに素晴らしい計画を作ったとしても、そこに感情が伴わない場合は途中で挫折してしまいます。
我慢することや無理をすることは、自分の立てた仮説(計画)に納得がいかないために出てくる負の感情が作り出してた妄想でしかありません。
もしあなたが「ワクワクする」感情が伴った仮説を立てたならば、あなたは不満を感じることなく論理をたどって考えることができ、その計画をストレスなく実行することができます。
たとえば、小学校の遠足や運動会の前日、大人になってからであれば、以前から楽しみにしていた旅行の前日などを考えてみると、ワクワクする感情は何事にも勝ることが理解できます。
朝起きるのがどうしても苦手な人でも、遠足や運動会、旅行といった自分がワクワクすることが計画されているときは、朝目覚まし時計をセットしなくても勝手に目が覚めてしまうほど、スッキリと起きることができます。
ポイント
ワクワクすることが待ち構えていると、これから行われる行動が苦痛ではなくなり楽しみに変わります。
そのため、普段はどうしても朝起きるのが辛い人でもワクワクする事が控えているときは辛いと感じずに起きることができるのです。
繰り返しになりますが、人間は感情の生き物。
感情の持つパワーは絶大です。
どんなに素晴らしい計画でも負の感情があるとその計画はうまく行きません。
負の感情によって阻止されてしまうからです。
ところが、良い感情、とくに「ワクワク感」が伴った計画はどんなに辛いことでもそれを辛いと感じること無く実行に移すことができます。
赤ちゃんはどんなに困難でも、辛くても、寝返りを諦めることはありません。
何度転んで挫けそうになっても、絶対に歩くことを諦めません。
うまくいかずにイライラして、かんしゃくを起こして泣くことは何度もあります。
しかし、それでもしばらくするとまた新しいことに挑戦して、絶対に諦めません。
これは、寝返りができたときや歩くことができたときに両親から無条件にほめられて嬉しくなることを知っているからです。
そして、周りの人も自分も嬉しくなることに「ワクワク感」が生まれ、また次の動作を行うことができるのです。
このとき、自分の行う動作の一瞬一瞬にすべての感情を注ぎ込んでいます。
そのため、行う動作すべてに達成感と充実感を感じることができるのです。
達成感や充実感を感じることができると、行った動作がうまくいっているのだと自分自身で立てた仮説(計画)に納得することができます。
さらに、うまくいっているときは小さな成功体験を増やしていけますので、ますます良い感情になり、自分の行動に自信が持てるようにもなります。
それゆえに、諦めることなく行動を継続することができるのです。
ポイント
「ワクワク感」はどんなに辛いことよりも強いのです。
それでは、具体的にどのように行動の計画を立てれば、我慢することなく行動に移すことができるのか確認してみましょう。
「我慢できない」をなくすための思考回路
アイデアが浮かぶ(イメージ)
↓
そのアイデアがうまくいくとどのような感情が生まれてどのような気分になるのか、最大限に想像して先に「ワクワク感」を十分に感じてしまう(感情)
↓
そのアイデアが頭の中で言語化され、論理をたどって考える(思考)
↓
思考に基づいて動作の手順を考える(計画)
↓
計画に基づいた行動によって結果がでる(結果)
↓
「ワクワク感」が「達成感」や「充実感」にかわり、もっとこの良い感情を感じたいと新しいアイデアが浮かぶ(先頭に戻る)
まとめ:「ワクワク感」がすべてを解決してくれる
ダイエットに成功する人は自分の立てる計画に「ワクワク感」をつけています。
ダイエットしようと決めたときに、ダイエットに成功すると自分はどのような体型になっていて、そのときに受ける感情や周りの人からの反応、自分の反応など、成功したときの状況をリアルに思い描くことができているのです。
それにより、行う動作のひとつひとつに達成感や充実感を感じることができ、行ったことのない未知なる領域にも勇気を持って足を踏み出すことができるのです。
たしかに、今まで行ったことのない動作を行うと辛いと感じることも多いと思います。
「我慢している」「無理をしている」と考えてしまうこともあるでしょう。
ポイント
「ワクワクする」感情があるときは「我慢」や「無理」といった指標は「ワクワク感」によってかき消され、「ワクワクする」感情が伴う動作にはその動作を行うこと自体に充実感と達成感を感じることができます。
ゆえに、たとえそれが多少辛いことでも「我慢している」と感じることなく動作を続けることができるのです。
ダイエットを行う上で「今自分は我慢をしている・無理をしている」と思ってしまう人は、もう一度あなたの立てた仮説に戻って考えてみてください。
あなたはなぜダイエットをしようと思ったのでしょうか。
その明確な理由を確認して、その計画が達成されたときにあなたが感じる感情や状況をリアルに思い描いてください。
リアルに思い描ければ描けるほど、あなたは「ワクワクする」ことができます。
このワクワク感があなたを我慢や無理といったストレスから開放してくれます。
ダイエットを始める前に必ず「ワクワクする」ことを思い描いて計画を立ててください。
そうすれば、あなたの脳はリミッターを解除してワクワクだらけで目標に向かって突き進むことができます。